『税金のゆくえ ブラックボックスを暴く』高橋祐貴(2023年、光文社新書) | 倉山塾東北支部ブログ

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追跡 税金のゆくえ~ブラックボックスを暴く~ (光文社新書)

 

税金の使い方は適正か以前より疑問であった。

コロナでお肉券やお魚券の話が出たときは

税金をどこに使っているんだと思い、

コロナ関連で繰越予算があった記事をみたときは

増税や社会保険料値上げにご理解を、と

言われてもこれでは納得できないと思った。


本書を読めば

税金は余っていると言いたくなる。


増税や社会保険料値上げにご理解を、と

言われても首を左右に振りたくなる知見を

提供してくれるに違いない。


濃い内容だったが印象を受けたものは様々だ。

その予算が妥当な額か検証ができないこと、

政府が把握できていないほど

一般社団法人が乱立していること、

基金で未執行予算が存在することである。


未執行予算があるだけで

税金は余っていると言いたくなる。

増税しますと言う前に

税金をどこに、どれだけ突っ込んだか

把握し、見直しすることから始めろよと思う。


未執行予算がその年の歳出の割合では

僅かかもしれないが公金を使う以上は

監視体制の強化や見直しはなされるべきだ。


最後に、防衛費が増額されたが確認は必要だ。

待遇改善はもちろんのこと

兵器や国産化により購入コストが

膨れ上がることで

他の装備品や武器弾薬の拡充に悪影響が

出ていないか監視する必要がある。

予算を増額しても軍事力が低下したら

本末転倒である。