松之丞改め伯山(六代目)の露出もかなり増えてきていますが、その師匠・神田松鯉(三代目)がまた素晴らしい!
何といっても、昨年逝去された一龍斎貞水先生(六代目)に続く、講談師として二人目の重要無形文化財保持者(=人間国宝)です。
伯山先生の講談を聴いた後に、「師匠の講談はどんな感じなのか…?」と興味を持ち、YouTubeで聴いてみたのですが…
うまい!
聴きやすい!!
としか言いようのないほど聴き入っており、スッと話の世界に引きずり込まれていました。
松鯉先生の講談を聴いていると、話し方や引き付け方など、講談師としての実力というものをとても感じました。
どうしても師匠と弟子というのは比べられがちですし、人はそれぞれ持ち味が違うので一概に比較はできないところはあります。
それを承知で敢えて伯山先生と松鯉先生の講談を聴き比べてみると、現段階ではやはり松鯉先生に一日の長があるように、私は感じました。
松鯉先生の講談、私は好みです。
そんな松鯉先生が著した本書は、講談というものがどういうものであるかがとても分かりやすく書かれていて、とても勉強になります。
講談の歴史、講談と落語の違い、講談の魅力、講談の種類(どんなジャンルがあるか、どんな有名な話があるか、など)、講談師の修行、そして講談にまつわる古川柳などなど…
初めて講談に触れる方は必携、と言っていいでしょう。
本書を読んだことで、講談をより楽めるようになれました!