今回の騒動というか、社会の動きに関連してカイジの利根川先生のセリフを思い出すことが多いです。
「世間はお前らの母親ではない」
「質問すれば答えが帰って来るのが当たり前か」
「その間際いやでも気が付くだろう、今まで生きてきたすべてが丸ごと“本物”だったことを」
「どんな事態に至ろうととことん真剣になれぬ病」
福本伸行先生、リアルにエスポワール号乗ってるんじゃないかな(笑)。
今の日本ではみんなそれぞれ努力しているのは間違いないです。
個人も会社もお店も、みんな苦労しています。飲食とか家賃も仕入れもある個人のお店は特に、危機的な状況だと思います。オレも個人ですからまさに手も足も出んのはよくわかりません。
その上で申し上げると、すでに日常は終わったのです。また戻るだろうけど一度終わったのです。ここが重要です。
一度終わったことを認識する必要があります。だから家族総出で買い物に行っちゃうとか、天気がいいから海に行っちゃうとか、補償がないから営業するとか、そういうことをしている場合ではないのです。
脅かされているのは普通の人の生活なわけでして、政府が補償しないから営業するとか、子供が家でガマンできないから混雑したところに行っちゃうとか、そういう段階ではないのです。
誰かがこうだから、誰かがこうしてくれたら、そういうのは完全に甘えです。まさに世間はお前らの母親ではない。
国家も政府も政治家も母親ではないです。対応が上手くないとはもちろん思わないでもないってゆーか思いますが、そもそも新コロのせいですから、政府が悪い! 全て補償すべき! というのは筋が違うのです。オレだって補償してほしいわい。
政治家を叩く一方で、それだけの予算と運用する権限を与えろ! というのは、大きな矛盾があるんですよ。
ダメな子には権限と予算を渡してはいけないのは当然ですよね。そして日本は太平洋戦争のアレから、権力者が好き勝手できない世界有数の国だと思っているので、この状況はある意味で正しく民主的でもあるのではと思われます。悪く言えば衆愚的。
緊急時だからそんなこと言ってる場合じゃない、というのはよくわかります。
歴史上の独裁者はみんな「今は緊急時だから」と言って権力を握っているんですよ。
「さきっちょだけだから」と同じです。それで終わるわけがないから、そういうのは例外なくダメ、というルールになっておりますので、緊急時に政治家が頼りにならんのは、システムが正常に機能しているということです。何がさきっちょだけなのかよくわかりませんが。本当に不謹慎なことだけ伝われば大丈夫(笑)。
今は多くの人が冷静なパニック状態にあるのではないかと考えています。
戦争とは違って、目に見える危機があるわけでもなく、テレビも見られるしネットもつながる、ほとんどの人が将来に不安をかかえつつ、今すぐに食べるのに困るほどではない。
パニックの自覚はないけどパニクっている。こういうときの判断はだいたいが間違いです。
典型的な例は振り込め詐欺。痴漢で逮捕されたとか、会社で横領とか、相手をパニック状態にしておいて、「今コレをすれば助かりますよ」と誘導するわけですね。
今の社会は、振り込め詐欺電話が来て、電話を切ったくらいかな。まだATMまで誘導はされていないと思います。ただ、有名な人が亡くなったのを悲しむようなタイプの人は、すぐにATMまで誘導されちゃうと思います。
安全で健康で豊かな生活は一度終わったと思うことですよ。当たり前のことを失うと焦るものです。まずそこから抜け出しましょう。そもそも人生にはそんな保障はない。当たり前だと思っていたことが勘違いなのです。
そして判断をしないこと。保留が最高の結論になる状況はけっこうあります。ジャンケンで勝つのは最後に出すヤツだから。
カイジのアレのように、神に祈ってヤマを張ってはいけない。勝つべくして勝つ方法を採るのです。先に決めると安心するけど、それは勝負を投げたのと同じです。
新コロが悪くても政府が悪くても政治家が悪くてもいいけど、自分の人生は自分のことですから、落ち着いて、最良の選択をすることです。それが何かもまたその人によるわけですが。
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