掃除機とヒーターを持って再びカオスの館へ。

 

旦那は優しかった。

大丈夫だから!とだけ言って肩をポンポンと叩いてくれた。

また泣ける。

 

カオスの館では、カオスの住人が待っていた。

なんだか分らんが、数年ぶりに娘が婿を連れて現れた!と思ったら掃除機とヒーターのプレゼント!って感じか?

そんな 鳩が豆鉄砲喰らった状態のカオスの住人に、なんで私がここにいるのか、何しに来たのかを手短に説明し、作業にかかることにした。

 

意を決して、再びカオスの扉を開けた。

 

もわ~っと、カビ臭い空気に襲われた。

マスクとゴム手袋を装着し、ゴミ袋を持って進んでみることにした。

まず、足元の得体の知れないモノを、掴んだ。

ヌルっとした触感。敢えて何かは確認せずにゴミ袋に投げた。もう、無心で投げた。次々と投げ入れた。ヌルっとかパサっとか、臭っとか。

やってもやっても進まない。いや、前には行ってるけど床が見えない。

 

なんとか冷蔵庫まで到着した。

あー、開けたくない。

あー、開けない訳にはいかない。

 

意を決して開けたーーー。

 

もわわわわわ~~~~~。

 

おばちゃーん。

臭いの元は、ココでしたー!

 

 

掃除機は、紙パック派

 

 

 

床が見えたらこの子の出番!

 

 

 

私のお父さんは、とても優しい人。

実は私は父に怒られたことがない。

まあ、一人娘に甘かったというのもあるけど、父の私への愛情は半端なかった。

こう書くと、バカ親っぽいが、それも否定できないほど突き抜けていた。

 

お父さんは、どんな私も肯定した。

 

子どもの頃、自分からやりたと言って始めたお稽古事を3日で辞めたいと言った時も

『決断が早いから時間を無駄にしない!さすがクラゲだ!』

と言って感心した。

 

テレビアニメを見て、漫画の世界の空中回転レシーブを練習したいと言った時も、夜 ボールが見えなくなるまでコーチ役を務めてくれた。

本気で空中回転レシーブ出来るまで付き合ってくれそうな勢いだった。

多分、お父さんは私とのそんな時間を楽しんでくれていたんだろうなと思う。

 

お父さんは、私の話をとても楽しみにしていた。

なんでもない毎日の話をいつもニコニコ、何時間でも聞いてくれた。

テレビを消して真剣に、ほー!とか凄い!とか興味深気に聞いてくれた。

 

これほどまでに、愛情たっぷりに育ててもらったにも関わらず、私は正しく反抗期を迎えた。

どこまで私は許されるのか、お父さんを試したことがある。

とても具体的には書けないような極悪非道ぶりにもお父さんは、決して怒ったりしなかった。

 

その代わり、     とても悲しい顔をした。

 

 

そして、私の反抗期は終わった。

 

 

 

 

お父さんに掃除機担当を任命した。

 

 

 

 

 

ホントいい仕事してくれます。

 

 

 

 

 

カオスを後に旦那と二人、無言で車に向かった。

バンって閉めた後、ハラハラ泣けてきた。

 

この感情はなんだろう?

とうとう旦那にバレてしまった恥ずかしさ。

やっぱりか!という親への失望。

これから私に降りかかる悪い予感しかない恐怖。

 

取り敢えず、あのカオス どーするよ?

私だよね?

私が、何とかするんだよね?だから来たんだよね?

 

ありえへん。絶対無理。帰りたい。帰れない。

 

そして泣ける。

泣くよ52歳。

 

旦那   無言。

 

そーなるよね。それが普通よね。

 

旦那、どーする?どんな目で私を見てるの?

怖くて旦那を見れない。

 

近くの家電量販店にて、掃除機とヒーターを買う。

2月って、もう冬物 終わりなんだね。最終セールの残り物のヒーター。お陰でちょっと安かった。

掃除機は2件はしごして、安い方で、ゲットした。

黙ってお会計してくれる旦那。

 

『ごめんね。後でお父さんに請求するからね。』

 

『そんなん、ええって。』

 

『...ありがとう。』

 

また泣ける。

絶対、請求する!

今から労働する分もまとめて請求してやる。

 

倍返しさせてやる!

 

 

 

 

 

旦那は家電オタク

掃除機は、紙パック式がオススメらしい。

 

 

 

 

これは、使える!

 

 

 

コレ男の人 好きだよね。

あると、外回りの掃除は旦那が張り切ってやってくれて、助かる