●五十嵐貴久『最後の嘘 吉祥寺探偵物語』双葉社 | 新・駅から駅までウォーキング

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五十嵐貴久『最後の嘘 吉祥寺探偵物語』
        双葉文庫  2014.7.12発行

 



最後の嘘-吉祥寺探偵物語 (双葉文庫)/双葉社
¥710
Amazon.co.jp




★本の内容(Amazon.co.jpより)


探偵・川庄が活躍する「吉祥寺探偵物語」シ
リーズ第2弾。


ある日、いつものようにコンビニで働く川庄
のもとに男が訪れ、半ば拉致されるようにホ
テルに連れていかれる。
そこで、高名な政治家からある秘密を打ち明
けられ、一人の少女を捜してほしいと依頼を
受ける。
少女を見つけるべく、なれないクラブに繰り
出す川庄は、そこで顔見知りのヤクザ・佐久
間と会う。
佐久間は、ある噂を語りだす……。


★ここだけの話


文庫書き下ろしシリーズの2作目です。
前回作と同様に、吉祥寺の素人探偵・川庄が
活躍します。


今回はある政治家の依頼を受け、行方不明の
娘の捜索をはじめます。
吉祥寺の街をあちらへ、こちらへ。
川庄の人間味あふれる行動が随所にみられて
うれしい限りです。


彼のまわりの人々、オカマ、女子大生、刑事
たち、ヤクザの幹部。
どういうわけか川庄に協力してくれているよ
うで、だんだんと1つだけではなくなった事
件が解明されていきます。


前作以上に川庄の人間性が浮き彫りにされて
おり、彼の魅力度、好感度は一気に増したよ
うに思います。


作者の五十嵐貴久は成蹊大学の出身ですから、
学生時代から吉祥寺の街は本拠地みたいな場
所だったのでしょう。
吉祥寺を暴力団の抗争から救うところなど、
この街を愛しているものにしか書けないこと
です。
なにより吉祥寺が良いイメージで存続してい
かない限り、このシリーズの存続も危ぶまれ
ることになります。


3作目も読み終わっていますので、この次に

書いてみる予定です。