◆寄り道ギャラリー1分間のアルフレッド・シスレー(3) | 新・駅から駅までウォーキング

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寄り道ギャラリー1分間(その148)


今日は、アルフレッド・シスレー(3)

私の好きなミステリと海外旅行

アルフレッド・シスレー
『ルーヴシエンヌの風景』1873年
(国立西洋美術館蔵)


★ちょっとひとこと


アルフレッド・シスレー(1839~1899)はパリ生れ。
両親はイギリス人。
印象派の中でも、モネやルノワールのような強烈な
インパクトがなく「心やさしい」画家と評された。
ピサロと同様にパリ周辺で風景画を描き、印象派の
活動にも積極的に加わったが、仲間たちやごく一部の
画商を除いてシスレーを評価するものは少なかった。

他の印象派の画家たちがだんだんと評価されるように
なっても、シスレーだけは苦しい生活のまま、この世
を去った。
仲間たちに援助を受けたりしていなかったし、生活苦
をぼやいたりしない性格だったのかもしれない。

死の床に際し、そこに駆けつけたモネは、あまりの
貧しさに「かわいそうなシスレー」と涙したという。


ルーヴシエンヌはパリの西25kmにある田園風景の
広がる静かな村。
現在はパリのベッドタウンとなっている。
シスレーは1870年から1875年までここに住み、制作を
行なった。


大きな特徴のない農村の風景だが、1本の小径の向こ
うに、森と丘陵を描き、広大な空の空間が遠近感を
もって表現されている。
モネのように光と色彩に傾倒していったわけではなく、
クールベやコローの影響の強い秩序ある空間といった
ものを巧みに表している。
一言でいえば、やすらぎを感じる作品である。


寄り道ギャラリー1分間(その148)
              ‥アルフレッド・シスレー(3)
2011.4.24 & 2011.7.23 & 2012.7.3