寄り道ギャラリー1分間(その119)
今日は、ジャン=オノレ・フラゴナール
ジャン=オノレ・フラゴナール
『丘を下る羊の群』1763~65年頃
(国立西洋美術館蔵)
★ちょっとひとこと
ジャン=オノレ・フラゴナール(1732~1806)は
南フランスのグラスの生まれ。
父親は皮手袋製造業を営んでいた。
1738年、家族とともにパリに移り、ブーシェのもとで
絵を学んだ。
彼は歴史画からスタートし、師ブーシェやルーベンス、
ティエポロの作風に傾倒していった。
20歳でローマ賞を受賞し、ローマに国費留学した。
その後、イタリアの美術作品を研究し、ローマ近郊で
風景画を描いていた。
フランス帰国後は、ロココ時代の中心的な画家として
活躍。
風俗画の方面で多くの有名な作品を描いている。
青年貴族たちの遊ぶ姿は、よく絵の中に登場する。
『丘を下る羊の群』はローマ滞在中に見たイタリアの
風景をもとに制作したのだろうが、どことなくオランダ
風景画、特にロイスダールの影響が強いと言われている
作品である。
1789年のフランス革命後はロココ美術も下火となって、
フラゴナールの絵も時代遅れとなり、彼は1800年まで
ルーヴル美術館の収蔵品管理の仕事をしていた。
ロココ時代の最後を飾った画家と言われている。
寄り道ギャラリー1分間(その119)
‥ジャン=オノレ・フラゴナール
2011.4.24 & 2011.7.23