□オルセー美術館の印象派‥モネ | 新・駅から駅までウォーキング

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オルセー美術館(1)‥印象派、クロード・モネ



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クロード・モネ
『右向きの日傘の女』1886年


★ちょっとひとこと


すでにモネの人となりについては、このブログ内で
過去にたくさん触れてきたので省きます。


『右向きの日傘の女』は左向きのもう1枚と対に
なっている作品だ。
オルセーでは左右の壁の高い位置に展示している。
混乱を避ける意味で、この絵につけられた日本語の
タイトルを複数書いておく。
訳し方の違いなのかもしれないが、「戸外の人物
試作(右向き)」とか、「外光における人物の試み
(右向きの日傘の女)」あるいは「パラソルの女
(右向き)」などがあり、統一されていない。


モデルになったのは、モネの2番目の妻アリスの
三女、シュザンヌだ。
場所はジヴェルニー近くのセーヌ河の土手の上。
モネは人物も風景の一部として描いた。
つまり光や風といった自然界の表情を中心に描き、
日傘をさしてたたずむ女性は、周囲の自然に溶け
込んでいるといった感じだ。
人物には表情は必要ない。
曖昧に描かれている。


モネは10年ほど前に、アルジャントゥイユで
最初の妻、カミーユをモデルにして日傘の女性を
描いている。
この頃はまだ、顔つきがわかるような描き方をした。
その後、自然の移ろいを描くことに重点が置かれて
いくように変わっていった。


1886年はと言えば最後の印象主義者展となる第8回
が開催された年。
モネ、ルノワール、シスレーらは参加しなかった。
彼らは翌年の第6回国際美術展に出品し、モネの
作品は好評を得ることになる。


モデルをつとめてくれたシュザンヌは長身でモネの
お気に入りだった。
しかし1899年に急逝してしまう。
夫妻ともにかなりの落胆状態が続いたという。


★オルセー美術館のこと(1)


パリの中心部、セーヌ河沿いにあり、ルーヴルから
も近い場所にある。



私の好きなミステリと海外旅行


もともとこの建物は、1900年完成のオルレアン鉄道
のオルセー駅で、当時としては近代的な装飾の
施された大きな駅だった。
その後、1986年にオルセー美術館として生まれ
変わった。


フランス、パリの美術館は古代~1847年をルーヴル
美術館、1848~1914年をオルセー美術館、1915~
現在までをポンピドゥー・センター(国立近代美術館)
と3カ所で年代で分けて展示している。

オルセー美術館はそう長くない年代、しかし美術界
では非常に実り豊かで、大きく変遷をとげた時代を
扱っている。


オルセー美術館(1)‥印象派、クロード・モネ
2001.9.9

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