REVOLOOP RACEチューブ = 39gと超軽量なTPUチューブ! = | Cycle-Life(旧:おやじ、自転車ロードレースを走る)

公表重量 39g のチューブで“快適性”と“軽量化”を得る!でも、軽量化とトレードオフの関係にある“耐久性(対パンク性能)”はどうなのか?少々不安もあるこんなTPUチューブ REVOLOOP RACEチューブ を2020年シーズンは使用しています。

 

 

■ 重量よりも 対パンク性能

現在、使用しているセミディープホイール 「Fulcrum Speed 40C」。クリンチャーホイールゆえにチューブ運用な訳ですが、昨年 (2019年シーズン) まではチューブに関しては 耐久性(対パンク性能)重視 で、重量に関しては実はそんなに気にしていませんでした。昨年までメインで使用していたのは IRC社製の“普通の”ブチルチューブ。

 

IRC社ホームページより

 

重量に関しては、約120g (きっとスタンダートブチルチューブはこの位なんだと思われます/60mmバルブ長)。

 

 

他のチューブを使ってみると言う意識もなく、シーズンでパンクすることは1度あるかどうかだったと言うのもあって、最初の二年間はほぼこのチューブしか使用していませんでした。なので、このチューブがどうなのか?なんて考えたことも無かったと言うのが正直なところ。意識低めな二年間を過ごした後に迎えた三年目の2018年シーズンに、ふと「軽量チューブってどうなんだろう?」と思ってから、少しずつチューブに意識が向くようになって来ました。

 

 

■ 耐パンク性能も 重量も

少しチューブに目を向けるようになった三年目の2018年シーズン。このシーズンでは、ボントレガー社製の軽量チューブを使い始めます。

 

メーカーホームページより

 

上記スタンダードなブチルチューブの約120gという重量に対して、この軽量チューブは67gと約半分の重量。前後入れ替えた場合には約60g×2本=約120gとなり、STDチューブ1本分の軽量化になる計算です。回転部分外周の軽量化はそれ以外の部分での軽量化と比較して、有効性が高いと聞かされていたのでどんなに違うんだろうかと年甲斐もなくワクワクしながら乗り出したものの、その違いは然程(ほとんど?)分からず。どうやら私は「違いの分かる男」ではなかったようです。

 

 

2018年シーズンをノーパンクで過ごした経験から、この軽量チューブでも耐パンク性能という点に関しては“問題ないレベル”なんだと言うことが分かりました。軽くはなったけれども、めっちゃパンクするって言う結果では本末転倒ですから。結果的に、2019年シーズンもレースは軽量チューブを、トレーニング時には以前も使用していたSTDブチルチューブを使用するというパターンでの運用をして、迎えた2020年シーズンにタイトルにもある「REVOLOOP RACEチューブ」の使用を開始することになります。

 

 

■ 軽量化と快適性は両立するんですか?

チューブ重量はチューブ厚に大きな影響を受けます。そしてそのチューブ厚は耐パンク性能に影響を及ぼす…考えれば誰でも分かる法則ですね。チューブ厚が厚ければ耐パンク性能は高まるけれども、重量は重くなる(STDチューブ)。薄ければ対パンク性能は下がるけれども、重量は軽くなる(軽量チューブ)。

 

でも、このREVOLOOP RACEチューブはトレードオフの関係にある軽量化と対パンク性能の両立を図ることが出来る!と。何故そんな軽くて対パンク性能も持ち合わせたチューブが出来上がったのか?それは、そもそもがこのチューブ素材がブチルゴムではなく、TPUという素材を使用しているからとのこと。TPUって何?って感じですが、日本語では「熱可塑性ポリウレタン」と言うようで、引張強度等の機械的強度が高く、ゴム弾性や柔軟性に優れているプラスチックとのことらしいです。

 

チューブ1本がこんなにも小さい。GARMIN520Jとほぼ一緒の大きさ。

 

超軽量チューブと聞けば、オレンジ色のTubolito (チューボリート) が真っ先に思い浮かびますが、あまり良い評判を聞きませんので自分の中では“無し”でしたが、このREVOLOOP RACEチューブは“ありかも?”と思ったので、2020年7月から使い始めてみた訳です。

 

 

ですが良いことばかりではなく注意点も当然あります。プラスチックなだけに、熱に弱い。カーボンホイールでの使用は禁忌ではないらしいですが、その辺の注意は必要みたいです。熱耐性については、個人的な見解としては、「ブチルよりは劣っているものの、ラテックスチューブよりは全然マシ」で、実用性はあるのかな?って感じでしょうか。

 

 

■ 2,600kmの使用からみた印象としては…

【 耐パンク性能 】

2020年7月中旬から使い始めて10月中旬となった現時点までの約4カ月間、約2,600km(実走での走行距離でローラーでの距離は含まれていません)でのパンク経験はゼロ。トレーニングでの使用なので、使用環境としては当然下り区間もありますが、せいぜい5分程の下りなのでヒルクライムレースの下山時のような使い方はしていません。そう言った使い方ではどうなのかは現時点では分かりませんが、ロードレースの様なレースでの使用に関しては問題なさそうです。

 

とは言え、もう少し様子を見る必要もあると思うので、今後も使用を継続していく予定です。

 

 

【 快適性 】

これについてはポジティブな変化を感じることが出来ました。何て表現したら良いのでしょうか?いままで感じていた微振動が軽減されていると言うか、いつもの道も路面状態良くなったの?と思わせてくれる感じって言うのでしょうか。特に細かな路面の荒れに関して柔らかく吸収してくれてる感があります。インプレッション能力が皆無の「違いの分からない男」ゆえに何ともスッキリしない表現ですが、とにかく言えることは “(私の場合は)快適性は向上した” ということですね。

 

 

【 軽量化 】

STDブチルチューブ(120g/本)から超軽量TPUチューブ(39g/本)に交換して得られるのは、前後合計で162gの軽量化という結果。交換して最初に走ったトレーニングコースの上り区間(特に勾配2-3%の区間)で感じた「今日は何となく軽く進むな~」という感覚は、このチューブ交換によって得られたものだと思います。それ以外のパーツは今まで通りで変更なしだったので。

 

 

■ まとめ

約2,600km走行時点での個人的な感想ですが、このREVOLOOP RACEチューブは継続使用決定です。快適になるし、パンクもまだ経験ゼロ、そして軽量化も図れると良いこと尽くし!ただ、唯一と言って良い価格というネガティブポイント(2,800円/税別)があるので、このTPUチューブはレースの時だけにして、通常のトレーニングにはSTDブチルチューブでって使い方をして行こうと思います(一応、コストも抑えながらやらなきゃならないし)。

 

 

 

おまけ…

ちなみに、このTPUチューブには補修用パッチもラインナップされていますので、パンクしても補修して再使用することが出来るので経済的です。一般庶民にとっては泣くに泣けませんよね、3,000円/本のチューブがちょっと乗ってすぐパンクして再利用出来ずにゴミ箱行きなんて…