誤解を恐れずに言います。
被災地のみなさん、もう頑張らないでください。
皆さんは、未曾有のこの大災害に遭われて、今日まで被災地で、
充分に戦ってこられました。
もう充分です。
ここからはどうかしばらくの間、被災地を離れ、
傷ついた心と体を癒してください。
私たちはそのために、懸命に頑張ります。
皆さんをお迎えし、ゆっくり過ごしてもらえる環境を用意して、
お待ちしています。
たとえば2週間ばかり、被災地を離れて過ごしたらきっと、
心と体が充電されて、復興へのチカラが満ちてくるでしょう。
張りつめた空気の中で、これ以上我慢して過ごすことは、
皆さんにとって負担が大きすぎます。
だからもう私たちは皆さんに、頑張ってください、なんて言いません。
頑張らなければならないのは、私たちなんですから。
メディアが「被災地で頑張っている被災者のみなさん」と紹介して励ますほど、
被災地から離れ難くさせてしまっているのかもしれません。
「被災された人は一刻も早く被災地を離れてください、代わりに被災していない私たちが
復興に当たります」とアナウンスしたらどうでしょう。
ここ数日、富士河口湖町にある私たちの施設や近隣の旅館へ
一時避難していただこうと、奔走しています。
私たちの取り組みを伝えてほしいとお願いすると、
避難所の子どもたちを親から離して疎開させるのは可哀そう、
と繫いではもらえませんでした。
今無理やり引き離すのではなく、そのうち安全なところへ子どもだけでも、
と望む人がいるかどうかを、聞いてほしかったのですが。
今は確かに、家族一緒に過ごしたい、と誰もが願うのでしょう。
けれどこの先、長い避難場生活が続いて、一時的なハイテンションが収まり始めた時に、
ボディーブローのようなダメージが効いてきます。
真っ先にダウンするのは幼い子どもたちとお年寄り。
改めて言いますが、私たちは富士河口湖町へ家族みんなで避難してきて下さい、
とお願いしています。
家族が過ごすのは温泉旅館で、子どもたちが学んで遊んで、
元気を回復させるお手伝いをするのが自然楽校、という役割分担をしているのです。
もちろん、子どもたちだけで自然楽校へやって来るのも大歓迎です。
ボランティアスタッフと私たちで、しっかりケアさせていただきます。
いずれにしても、この避難に関する現地との微妙な温度差は、そんなに遠くではなく、
時間が解決してくれるものと思っています。
埼玉のアリーナへ避難された人の中にも、私たちのところを希望される人がいるのでは、
と問い合わせると、全員が一緒の場所でなければダメ、とのこと。
集団への帰属意識が、大地震以来、とても高まっているように思います。
いいことでもありますが、個人的な望みが「わがまま」だと、封じ込められてしまう側面もあります。
東北の人の我慢強さ、粘り強さが、良い方に出るのならいいのですが。
さてさて。
被災された方の受け入れに走りまわりながら考えたことを、
愚痴のようにだらだらと書いてしまいました。
今は真夜中のパーキング。
東京から270キロ走って長野にある清水アキラの実家へ行ってきた帰り道です。
清水アキラの最も大ファンだったお母様が亡くなられました。
お通夜なのに、アキラとは大震災の支援活動についてばかり話してきました。
近々、被災された人たちを励ますショーをやりたいのだとか。
合掌。
ところで、被災地へバスで救援物資を運び、その帰りに富士河口湖町へ
避難される人を乗せてこようというプロジェクトの決行日が、
25日では準備時間がないとの現地情報が入って、
27日に変更し、朝の5時に出発することになりました。
バスにはまだスペースに若干余裕がありますので、現地へ届けたい物資がある人は、
出発までにNPO法人河口湖自然楽校まで運んでいただければ、お預かりして届けます。
それと、皆さんからのコメント、本当にありがとうございます。
大変うれしかったです。
さて、ここで寝てしまうか、帰るか・・・・・