長時間の瞑想に耐えるには姿勢が必要になる。
私のところには姿勢を良くしたいという目的で、瞑想の練習をしている方が来たりする。
姿勢を作るというと骨と筋肉の問題だと誰でも思うとだろうけど、案外そうでもなかったりする。
もちろん骨と筋肉の関係性はとても重要だ。
大臀筋、大腰筋、腰方形筋、このあたりの筋肉へのアプローチは繰り返すし、頭と胴体の関係の再構築も重要だ。
しかしそれとは別に重要な筋肉がある。
横隔膜だ。
何回も書いているけど、横隔膜の脊柱寄りの部分が姿勢反射で緊張して体を支えているのだね。
人間は。
もちろんこんなことは解剖学の教科書には絶対に書いていない。
横隔膜は呼吸筋であり、他には排便や出産時に使用されると書いてあるだけだと思う。
以前にも書いたけれど、睡眠障害を抱えた生徒さんがいた。
彼は何回目かの練習中に、横隔膜のそれまで動かすことのできなかった部分を動かせるようになった。
「解放感を感じるなあ」
彼はそうつぶやき、その次の練習に来た時に、眠れるようになったきたので病院で睡眠薬を減らしてくれと頼んだと報告してくれた。
これは横隔膜の緊張を抜いたことがメンタルにまで影響を及ぼした例だ。
この逆のことが起きる。
例え肉体はここにあって練習に励んでいても、精神(これはアジュニーチャクラ)や心(これはアナハタチャクラ)が他を向いていたのでは、技術は肉体には入っていかない。
入る人もいるのではあるが。
肉体と精神と心という3匹の馬が1台の馬車を引こうとしても、バラバラの方向に走りだしたのではどうにもならない。
そういうことがおきるのだよ。