北大雪・丸山(上川町)ー2023.1.8 | 道北ヤブ山日記

北大雪・丸山(上川町)ー2023.1.8

北大雪・丸山(上川町)ー2023.1.8 (2名)

 

北大雪の丸山は、平山の東にある1618mの山。

平山から見ると平坦な尾根続きの先にあるタダのポコで、屏風岳から見ても標高が低い分目立つことはない。

存在を知らない人が眺める程度では、気に留めることもなく見逃してしまうだろう。

 

自分が丸山に登頂したのはかれこれ10年以上も前の話になる。

この時はGWに北見峠から石北峠の稜線歩きを計画して2日目に登頂を果たしている。

登頂と言っても平山からの稜線を下ってついでにピークを踏んだだけで、すぐにニセイチャロマップ岳へ向かって出発したので山の印象は薄い。

 

今回はオマケではなくメインの山と捉えて南側からアプローチする計画とした。

残雪期であれば容易そうなので、あえて厳冬期として難易度を若干上げる。

 

webで記録を調べると、地図がガイドのsaijyoさんをはじめとした山仲間の記録が散見される。

いずれも忠実に稜線通りに南尾根を詰めるルートのようで、1468mコブがポイントらしい。

自分は最後までスキーを使いたいので、稜線に拘ることなく南西面か南東面を使うルートとして計画した。

 

大函のゲート前に駐車。冷え込みは-20℃以下で準備する手が悴む。

新大函の沢林道は半年前に屏風岳に北西面沢から登って以来だ。

 

当日のものと思われるスノーシュー跡は、早々に屏風岳へ向かう南西尾根に取り付いていた。

丸山に向かっていたら奇跡とも思ったが、マイナーピークゆえにそんな偶然は無かった。

 

新大函の沢へ一度下ると、寒さが一段と強烈になった。

温度計を見ると-28℃。場所によって気温の違うのが面白い。

 

新大函の沢から南東面に上がるルートに興味があったが、未踏の同行メンバーがいたため、確実にピークを踏める南西面を選択する。

再び林道を登っていくと、サンピラーが自分を追いかけるように見えていた。

 

林道978m標高点の先で端正なピークの丸山を捉える。

下から見た限りでは1468mコブを通らずに直接山頂を目指せることを確信。

 

Co960で水線のある小沢を越え緩い右岸尾根をラッセルする。

平坦すぎる1176から吊り尾根を渡り、トラバース気味に南西尾根に移動。

 

1468mコブを避ける位置までトラバり、浅い沢形から南西斜面に高度を上げる。

このトラバースが一つの肝とも思っていたが、何も問題は無かった。

予想通りに快適な斜面が現れ、表大雪の見事な景観に思わず立ち止まった。
 

寒気でガス気味の表大雪と、右には朝陽山。

テンションが上がりっぱなしでラッセルも苦にならない。

 

平山までも手が届きそうな距離。

流石は厳冬期、前回登った5月とは雪の白さが違う。

 

詰めの50mはハイマツ帯に変わり、クラスト斜面にスリップしまくる。

山頂直下でスキーアイゼンを装着して、万全を期してスキーのまま山頂へ。

 

北大雪・丸山山頂。

断崖上にある関係から山頂からの眺めは素晴らしく、表大雪、東大雪、北大雪、増毛山地などすべて見渡せた。

 

特に大きな姿を見せる屏風岳が印象的だ。

1月としては条件に恵まれすぎて、山頂でマッタリした時間を過ごす。

 

山頂から新大函の沢への東斜面はオープンバーンが広がっていた。

沢床まで一気に落とし、沢伝いに下る選択肢もあったが、そこは山屋寄りの哀しい?性。

少し楽しんだだけで、登りのルートに合流する(笑)

 

とは言え、南西尾根も疎林の良い斜面が広がる。

 

南向きで陽当たりが良くても、冷え込みのお陰で素晴らしい雪質が維持され、短時間で林道まで。

 

迫力ある屏風岳を眺めながら、林道を淡々と大函まで引き返すのみ・・・。

ルート、雪質、天候・・・。全てにおいてアタリの山行だった。

 

ルートはこんな感じです。