先日、素敵なフラスタイル、という雑誌の取材でした。

テーマはウクレレ。

私がフラをやっている皆さんにウクレレとの付き合い方を考えて頂きたいこと、です。


フラは唄(Mele)の意味を体で伝えるものです。

‘Olapaはほぼ喋りません(しゃべる場合もありますが)ので、

それを唄うのは、伴奏をしている人(カヒコの場合はHo’opa’a、アウアナの場合は、Pu’ukaniといいます)が、曲を歌うことになります。
唄っている人は、当然、何を唄っているのか、を理解しなければなりませんし、
踊っている人も、唄を表現しなければなりませんので、その意味を理解していないと、相手に伝えることはできません。
もう少し深く言うと、その曲の背景、Kaona(本来の意味、隠喩的な意味)を理解した上で、
それを手の動きと、表情、気持ちで、伝えることがフラの本来のあり方です。

フラダンサーはウクレレとの向き合い方は、いわゆる「弾き語り」。です。
ウクレレのソロやジェイクシマブクロのように速弾きをかっこよくやれ、というのは、フラの世界で生きている人とはウクレレとの付き合い方、向き合い方が、根本的に違います。

ですので、フラのための伴奏のための演奏を習得してほしいと思っています。

ウクレレと一緒に歌うために、その曲を勉強し、
その結果、弾き語りができるようになってほしいです。それは、曲の「意味」の習得に結び付く、ということです。

最初はハワイ語をカタカナで書き、歌うことから始まるかもしれませんが、できるだけハワイ語をハワイ語として読めるように、またその単語や文章の意味を理解できるようになってきます。
 すると、将来的に、自分がコリオグラフィー(振り付け)を作るときに、
この歌詞にはこの動きにしよう、
ここはゆっくり動かそう、
などのアイディアがたくさん生まれてきます。

この考え方は、ウクレレだけではありません。レイメイキングも同様。
それ専門で生きていくわけではなく、あくまでフラに必要なものは何か、という目的意識から、始まっていきます。
なんでもかんでも専門的になる必要はありません。

私はイブという楽器を初めとした、フラに必要な楽器を作っていますが、皆さんは作り方の知識は必要ですが、専門的に楽器を作る必要はありません。
それよりも、どういう風に扱うか、どうやったらいい音が出るか、そこを練習した方がいいでしょうね。
まぁ、形だけ作ればいいやという、フラをやらない人が作っているイプヘケではそもそもいい音が鳴ることはありませんので結局自分で作ることになりますね。

私にとって、ウクレレは、アウアナには絶対的に必要な楽器で、稽古をつけるのに、伴奏が出来ない、そんなことはあり得ない。
カヒコやるのにイプヘケ叩けない、なんて、そんなことは信じられない。
ハワイ人のクムの中にもウクレレが苦手な人もいますが、誰一人としてイプヘケを扱えないクムフラはいない。