梅雨が開けないまま、7月の最終日になりました。
風花丸を送り出してから、7ヶ月になろうとしています。
もう何年も経ったように感じる...と、息子は言います。
思えば、風花丸は一度も入院することもなく、
ペットホテルなどの経験もなく、
常に家族の誰かと一緒にいたから、
一日たりとも家族と離れたことがなかったから、
もう何年も会っていないような気持ちになったのでしょうね。
犬のいた生活は、どれをとっても非日常に思える今日この頃。
毎日のお散歩はもちろん、ドッグフードなどの購入も、
何でもない「当たり前」の事も、今は特別に思えます。
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レインスーツと、作業用の長靴は必需品でした。
雨の日のお散歩は、風花丸と薫風の2本のリードを握りしめたくて、
傘をささずに、子供みたいにバシャバシャ歩く自分に、
この歳で...と、何だか可笑しく思いました。
毛糸の帽子と手袋と、厚手の防寒着で着膨れて行くお散歩。
茨城県の県南でも、真冬に5cm以上の立派な霜柱がたつほど寒い。
その上を、ザクザクという音を楽しみながら、出来たてほやほやの、
温かい○○○の入った袋で、かじかんだ手を暖めていると、
「私も同じ!あったかいよね〜♪」と、
それに共感してくれる人がいたのも面白い。
その温もりは、“生きている証”だと思ったものです。
真夜中のお散歩で、人気のない場所に向かって吠える薫風。
足早に通り過ぎても、なお振り向き歩く薫風の横で、
「何?何?」と、屈託のない笑顔で嬉しそうに歩く風花丸。
感性の強い薫風と、あどけない風花丸。
真夜中の散歩も今は怖くて、出来ません。
薄く積もった雪に、肉球の跡がついて可愛いく思ったり、
空き地のツクシを見つけて、いち早く春を感じたり、
夏はいつまでも明るかったけれど、
「カナカナカナ」と、ひぐらしの鳴く時間が少しずつ早くなると、
秋が近づいているのだと、少しホッとしました。
肌寒くなった頃の西の空は、赤く染まった夕焼け空がとても綺麗で、
いつも思い出していた、映画『ザ・マジックアワー』。
どこからか聞こえてきた、南部鉄器の風鈴の澄んだ音は、
季節外れだったけれど、一年間、頑張ったなぁと心に滲みて癒されました。
風花丸と薫風と一緒ならば、初めての場所も心強くて、
2匹と私で町探検をしに、あちこち行きました。
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車に乗る時に、争うようにダッシュして乗り込んだ風花丸と薫風。
2匹とも、窓から外を見るのが大好きで、
風花丸は助手席のドアに付いている肘掛けに、前足をついて箱乗りで、
薫風は後ろの席のドアの肘掛けに寄りかかり、マドロス風。
だけど、いつしか...。
ダッシュしても、失敗して、座席に上れなくなり、
お尻を持ち上げて手伝うようになって、
やがて、抱っこして乗せてもらうのを、待つようになりました。
窓の外も見ないで、目的地まで寝て過ごすようになって、
興味がなくなったんだなぁ...と、少し寂しい。
それでも現地に着けば、興味深々で匂いを嗅いで楽しそうで、
こんな風に、歳を重ねていくんだなぁ...と思ったものです。
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東京に住んでいた頃に、お散歩で見つけた、マンホール。⬇️
当時は、「柴犬にしか見えない」と話題になりましたが、
その後、犬か? カピバラか?論争になったそうです。
時代の流れを感じますね。
犬小屋に見える部分から「犬」と思っていたら、
カピバラの小屋も似ているので、
論争は再び、振り出しに戻ったとか...。
同じに歩いていても、風花丸と一緒だった頃と全く違う。
じろじろ、キョロキョロ...、一人じゃ怪しすぎますね(笑)。
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毎日の生活は、風花丸たちとのお散歩に始まり、お散歩で終わりました。
当たり前だった日常は、些細な事も、今は特別なことに。
改めて思い出したら、キリがないくらい沢山あって...♡
風花丸と薫風との毎日の中で、見たり聞いたり、感じたり...。
日常だった、日々のお散歩に感謝です♪
(ᵔᴥᵔ)