かつて、といって、約20年前、「ソーカル問題」なる「事件」が、おフランスの「現代思想」界に起こった。アメリカの物理学者、数学者、アラン・ソーカルなる人が書いた本で、『「知」の欺瞞』。これによると、おフランスのポストモダンの哲学者の本には、数学的でたらめが満ち満ちている。やり玉にあがっているのは、ラカン、クリスティヴァ、ボードリヤール、ドゥルーズとガタリ……。さもありなん(笑)。本書を日本語訳した方とは、mixiで遭遇して、「この翻訳は、幸いにして評判がいいんです」とすなおに喜んでおられた。訳者の方々も、理系です。
本書はいったん忘れ去られ、その7年後に、蒸し返し本もフランスで出ている。もっと、蒸し返してほしーわ〜、の願いをこめて、本書を紹介します。
ちょっとそこのあなた、まったく知らんかったでしょ(爆)? 世界は狭くなったとはいえ、やっぱり広いんです。