・国家資格キャリアコンサルタント
・Gallup認定ストレングスコーチ
・TRE(トラウマ&テンション・リリース・エクササイズ)国際認定アドバンスプロバイダー
・自我状態セラピー(パーツ心理学)セラピスト
皆川公美子です。
これまでにのべ7,000名ほどの方のご相談を伺ってきました。
最近ポリヴェーガル理論推し!な皆川ですが
この理論を対人支援の方すべてに知っていただきたいなと思っている理由を今日は説明してみます。
私自身、この理論で
心と身体のつながりを知ってからというもの、
心だけでぐるぐる考えることの辛さを訴えるクライアントさんの状況をより大切にできるようになりましたし、
身体だけのアプローチでも心の納得が得られないくて変化のプロセスがサポートできないことを感じていました。
トラウマ理解と心のサポート:ポリヴェーガル理論を通じた現代社会の理解
最近、トラウマに対する理解が一層重要になっています。
特に、ポリヴェーガル理論を使ってみると、人間関係のサポートにおいて非常に役立ちます。
この理論は、スティーヴン・ポージェス氏によって提案されたもので、私たちの神経系がどのようにして
社交的な行動やストレスに反応するかを解説しています。
この理論は、心地よさを感じる時や、逆に脅威を感じる時に、
どのように私たちの体が反応するかを理解するための手がかりを提供してくれます。
ストレスが多い時代の交感神経
20世紀が終わる頃までは、私たちは「戦うか逃げるか」という反応が中心でした。
これは交感神経が活発になることで、急な外部の脅威に素早く対応できる状態を作り出していました。
心臓がどきどきしているときが交感神経優位だということは誰でもわかると思います。
これは上記の「戦うか逃げるか」の状態のときに
より多くの血液を末端に送り、
より多くの酸素を末端に送り、
身体を最大限に動かして攻撃するか逃げるかという緊急事態に対応するための身体反応です。
しかし、この状態が続くと、心身のさまざまな問題を引き起こすこともありました。
日常が忙しくなり、情報もあふれるようになると、私たちは常に回転数が早くて
ふう〜〜〜っと休めるような、穏やかなゆっくりとした日々が味わえなくなって
緊張を強めるようになりました。
「フリーズ」や無気力な状態への変化
21世紀に入ると、経済や社会の不安定さが増す中で、私たちの心の反応も変わり始めたと言われています。
(心理学の世界ではすでに1990年代にそれははじまっていたという研究者さんもいます)
「フリーズ」という反応が見られるようになり、これは過剰なストレスやトラウマによって、昨日の「耐性領域」から
出てしまい、行動が停止する状態を指します。
ポリヴェーガル理論では、これを副交感神経の(背側迷走神経の)過剰反応と見なし、
外の世界への適応が難しくなったり、無気力や憂鬱な気持ちになることを説明しています。
そうなんです!
無気力や憂鬱や自分責めの気持ちは
マインドではなくて
ボディの状態から起こっていることを示唆しているのです。
心のサポートに役立つポリヴェーガル理論
この理論を人間関係のサポートに活用することで、
相手がどのような心理状態にあるのかを理解しやすくなります。
例えば、相手が「フリーズ」の状態にある場合は、積極的に動かすよりも、まず安心できる環境を整えることが大切です。
コーチングや起業塾で
「◯年もたって、まだそんなこともできていないんですか!」などと罵倒することは
その人の身体記憶にトラウマを残す、かなり危険な行為です。
そのことを認識されていない社会では
人はますますシャットダウンしやすくなってしまうのかもしれません。
パワハラは思ったよりもずっと深刻に相手に影響を与えるとも言えます。
安全や安心に対する配慮が、
いや熟考が必要で、
それはあたまで「わかった〜〜〜〜〜!!!!」などという、ビビットな解決策とは違いますが
徐々に相手を落ち着かせ、心の健康を保ち、人がいきいきと強みを発揮することに 強力につながるのです。
まとめ
現代社会でトラウマを理解し、心を支えるためには、ポリヴェーガル理論の知識がとても重要です。
この理論を活用することで、クライアントさんそれぞれのストレスの反応を見分け、適切な支援を行うことができます。
もうすぐ講座のご案内をさせてください。
対人支援のみなさまにこの驚きの人間のシステムを使っていただきたいと心から願っています。
スキルアップとして支援やコーチンングをしていただけると
これまでよりずっと幅が広がるかと思います。
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