去る11月13日日曜日、「錦秋の京都蘖の会」を開催しました。

「京都蘖(ひこばえ)の会」とは?
 
京都(時々滋賀)を舞台にした、主にJW関係者のための少人数の集いです。

(いわゆる「一世」、「二世」、「元」、「現役」等々、カテゴリ問わず歓迎!)

京都(時々滋賀)ならではの、ちょっと贅沢なランチとプチガイドツアー。
何よりも、参加者同士がゆっくり深いコミュニケーションを取れることをいちばん大切にしています。

コンセプト等、詳細はこちらの記事参照。
前回「初秋」開催時は、こちらの記事参照

 

この日は、あいにくの雨降りになりましたが、大変ありがたいことに、西方面から2名の方々がご参加くださいました。

 

以下、その顛末。

今年の紅葉を思い出しながら楽しんでいただければ幸いです。

 

 日本芸術のゆりかご、鷹峯(たかがみね)


京都駅から地下鉄と市バスを乗り継いで約1時間弱。
金閣寺の裏手、紙屋川沿いに広がる鷹峯(たかがみね)の地。

 

そもそも、この鷹峯の地は江戸時代初期より、芸術家や工芸職人たちが集う一大芸術村として栄えていました。
その中心人物となったのが、告知記事でもちょっと触れた本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)。

時は「関ヶ原の戦い」により、群雄割拠の戦国時代に終止符が打たれ、徳川家康により江戸幕府が開かれたばかりの頃。

光悦は当時の京都で大きな力を持っていた「町衆」のひとりでした。
また、室町時代以降、特に京都で多くの信者を獲得し(最盛期には市民の七割とも言われる)、教勢を伸ばしていた日蓮宗の熱心な信者でもありました。

「みやこ」京都の有力町衆、それも一大勢力を誇る日蓮宗信者…となれば、「よちよち歩き」の新政権(江戸幕府)からすれば、(本人にその気は無くても)大変な脅威、危険人物と見られたとしても無理はありません。
こうして1615(元和元)年、家康は光悦に鷹峯の土地を与え、いわば「体よく京都から遠ざける」ことに成功したのでした。

しかし、光悦は本業の刀剣鑑定・研磨のみならず、陶芸、書、絵画、和歌、蒔絵、彫刻、茶道すべてに秀でた、類まれな芸術的センスを持った「スーパーマルチアーティスト」の顔もありました。

 

災い転じて福と為す。

京の街を「追い出された」のをこれ幸い…と思ったかどうか分かりませんが、一族縁者加え、当時活躍していた芸術家や芸術家の卵たち、職人たちを呼び寄せて、「一大芸術村」を構築し、これが後の尾形光琳を祖とする日本芸術の一大流派「琳派(りんぱ)」の源流となったのでありました。

 

 しょうざんリゾート日本庭園

 

土天井町(どてんじょうちょう)バス停で下車。

美しい紅葉の並木道を歩きながら、最初の目的地「しょうざんリゾート」へ向かいます。

 


 

この地で芸術村を営んだ本阿弥光悦に倣ったか、戦後間もない昭和26年に西陣織の豪商により開設された「しょうざんリゾート」。

「花と緑の観光工場」をコンセプトに、各地の歴史的建造物を敷地内に移築し、ホテルやレストラン、プールやボウリング場も設置された、凝縮された日本文化の美を楽しむことができるリゾートエリアです。

 

敷地内にある日本庭園を散策しました!

 

 

濡れた苔の瑞々しい緑に映える散り紅葉の赤は、雨の日だからこその美しさ!

 

 

着物が着れないほどの雨降りは、スーツがガイドの制服です。

雨降りだけに人もおらず、ほぼ貸し切り状態で庭園散策の時間を楽しむことができました。

 

 鶏尽くしのランチ

 

散り紅葉のじゅうたんを踏み締めながら、「しょうざんリゾート」内に建つ鶏料理と和食「わかどり」さまへ。

 

 

 

 

明治期建築の京町家を移築したというお店、案内された席に、参加者のお二人は言うまでもなく、わたしみなせも思わず感嘆の声が漏れました。

 

 

 

京都らしい和食と、自慢の鶏料理をコラボしたコース「鏡石(かがみいし)」をいただきます。

 

前菜盛り合わせ

 

麺を入れていただきたくなるような、あっさりした中にもコクが深い鶏のスープ。


俗に「喰ったら飛ぶ」などと言いますが、ここの「とり串」と「からあげ」は、ガチのまぢで「飛んだ」。

…鳥だけに(笑)

 

 

 

今回ご一緒したお二人は、互いに「はじめまして」でしたが、お互い落ち着いた雰囲気でゆっくり会話を深めていらっしゃいました。

 

こころ安らぐ日本建築と、心のこもったお料理。

それを彩る美しい紅葉と雨音のBGM。

何より、少人数でじっくりと楽しむ濃密なおしゃべり…。

 

いつもながら、ここだけで一日を終えてしまっても惜しくは無いほどに上質なランチタイムとなったのでありました。

 

 松野醤油店

 

「しょうざんリゾート」を後にして、再び「土天井町」バス停に引き返しますが、参加者の方のリクエストをいただいて、隣接する「松野醤油店」さまへ寄り道。

 

1805(文化2)創業、つまり200年以上を誇る醬油と味噌の老舗。

厳選された原料を、昔ながらの手作りで熟成した醤油と味噌は、京都の人々に長く愛されてきました。

 

 

味見もしながら、商品を吟味できます!

 

今回ご参加くださった方はお料理の腕自慢の方でしたのでね。

ここならではのお味噌や醤油をぎょーさん購入しはりました!

地元にお帰りになってから、お台所で美味しいお料理に役立ててくださっていることと思います!

(なお、オンライン通販も可能です!)

 

…と、メインの寺院巡りを前にして、こんなにも長くなってしまいました。

 

京都という街が奥深いのか。

それとも単に、みなせの文章構成力がへたっぴなのか…。

ひとまず、ここまでを「前編」としまして、続きは「後編」へとさせていただきます~(^^;

 

「広島蘖の会」に続いてご参加くださった、Yonaさんのブログもどうぞ~♪

 

 

※お知らせ

次回「早春の京都蘖の会」は、2月下旬~3月中にかけての土、日曜日に開催予定。

1月4日(水)付けの拙ブログにて告知、1月21日(土)午前10時より受付開始します。

 

現在みなせさんが激読、熟読中の一冊!

「できる人」ならではの京都観光術と京都グルメの選び方は、目からうろこでありますっ!!