「創価の良心」と言われた友岡雅弥さん。
私は、最近まで友岡雅弥さんのことを知りませんでした。

宿坊板などに関係したサイトで、友岡さんが亡くなり、彼を追悼する文章を読んだりして、その人となりと思想を、少しずつ知りました。
宿坊板などに関係したサイトは、「池田先生は正しく、原田執行部が間違っている」という主張を持つ人が多く集まっていて、友岡さん自身も、池田先生に対する尊敬の念が強い方でした。
その友岡さんが、どうしたわけか創価学会執行部から疎まれ、査問を受け、PTSDになり、ボランティア活動の訪問先である東北の地で亡くなったというのです。
2019年4月2日のことです。享年64歳の若さでした。

在りし日の友岡雅弥さん:


(写真は「すたぽ-StartingPoint-」より)一部加工してあります。

アンチの方の中でも、友岡さんのファンは少なくないようです。
生前の友岡さんのセミナーに参加して感銘を受けたと書いている方がおられます。
nijorengeさんのブログ「さよならカルト さよなら創価学会」より。
「友岡さんのこと」(2021-09-18)

地元創価の会館で「セミナー」が開催され、あまり期待もせず参加したnijorengeさんは、講師の話に惹きつけられたとのこと。
その講師が、友岡さんでした。

コメント欄で、ともさんが生前の友岡さんにお目にかかれたことを羨ましいと書いていますが、私も同じ気持ちです。

ともさんが言うには、
>友岡さんは最後まで池田大作さんを信じてたようですけど、わたしはむしろ友岡さんのおかげで池田大作さんの呪縛から解かれたような気がしてます。

皮肉なもので、池田氏を尊敬する友岡さんでしたが、彼が組織から受けた仕打ちを知ることで、ともさんは「池田大作さんの呪縛から解かれた」というのです。

ともあれ、友岡さんについては、もっとよく知りたいと思いました。


ところが最近、日蓮正宗信徒の是好良薬さんが、こんな記事を書いて、友岡さんのことを不当に低く評価していました。

「メサイア症候群という言葉で思い出すのは」(2023-04-14 )

原理主義的日蓮正宗思考から見ると、友岡さんの行為が「仏法を歪めてまで 夢を追い求めた寂しい方」の行いに見えるとのこと。
そのひどい決めつけ方に、がっかりしました。

是好良薬さんは、生前の友岡さんとFacebookで「お友達リンク」していたのですね。
羨ましい限りです。
その中で、友岡さん自身が自分のことを「メサイア症候群」と言ったのでしょうか。

>一種、おのれに罰を与えているかのごとく 日本中を飛び回り、ボランティア活動に励んでおられたが、底なし沼のように 満たされないどころか 頑張れば頑張るほど より強い葛藤に苦しむようになっていった。

これは、友岡さん自身の言葉なのでしょうか?
それとも、是好良薬さんの思い込みなのでしょうか?

>友岡さんは、慈善団体路線、平和団体路線を堅実に進まず 政治的企業団体路線を進む学会本部に腹を立てていて、この学会本部で内密に 組織運営上都合の悪い書物が焼きすてられたり、あるいは 元々あった池田名誉会長のスピーチチーム(スピーチ原稿を作成していた)が アクセンチュアや 電通の人材に入れ替わったことなどをあれこれ 暴露してしまった。

友岡さんは、Facebookでこういう内容の暴露をしていたのでしょうか。
それが原因で、長時間の査問を学会執行部から受けることになったのでしょうか。

Facebookでの友岡さんの発言は貴重な資料ですので、いつか公表されることを希望します。

>友岡さんは 自分自身の価値観を中心に仏法を解釈していて、お釈迦様であれ 天台大師であれ 日蓮大聖人様に対しても 時に平気で我流の異論を唱えたりしていた。

本題は、ここです。

私自身も、法華経は非仏説と思うし、天台の五時八教はでたらめと思うし、日蓮の教学もそれらの虚構の上に建てられた危ういものと思うので、原理主義的日蓮正宗思考の是好良薬さんからみたら謗法の輩と思われることでしょう。
でも、日蓮正宗の信仰を保ちながら、日蓮の思想を現代的に再構築してゆく作業は、これからどうしても必要なのではないでしょうか。
そのために、友岡さんのことをもっと知りたいと、私は思います。

 

さて、池田氏のことです。

善悪を含めて池田氏を評価するにしても、いろんな側面を持った人物ですから、組織を離れて久しい私には難しいところがあります。
そこは、池田氏のお近くで仕事をしていた友岡さんの言動に学ぶことで、池田氏の実像に迫ることができるかもしれません。
そのためにも、友岡さんのことをもっと知りたいと、私は思います。


是好良薬さん、ブログの記事を引用させていただきました。お許し下さい。
友岡さんのことを思い出し、検証する機会を与えていただいたことに感謝します。
是好良薬さんの主張は日蓮正宗信徒として真っ当なものですが、そういう教派的な思考をいったん取り払って、オープンな気持ちで日蓮や池田氏のことを考えてみるのを許容していただけませんか。



獅子風蓮