なぜ、今まで気がつかなかったのだろう。
山歩きで、扇子を使い始めたのは、一種のイノベーションである。
夏の低山歩きで、何がつらいかというと、足の疲れでも、日差しの強さでもなく、両目に容赦なく飛び込んでくる羽虫さんたちである。
以前は帽子で追い払っていたのだけど、扇子をパタパタすれば涼感を得ることもできるし、一石二鳥である。うちわに比べコンパクトに折りたためて、お尻のポケットに突っ込める。
それに、扇子は、万一、山の中で誰かにお世話になった時、プレゼントにもできる。
なので、何本か、リュックの底に入れてあるのです。
実はひとつ、思い出があって。
昔、独りで西ベンガル山中をサンダクプー(3,636m)目指して歩いている時、体調を崩してしまい。そのとき、見ず知らずのネパール人の家族にすごく世話になったのだった。
お礼に、何か差し上げようとしたのだけれど、生憎、折り紙すら持っていなかった・・・。結局、日本から持って行った、ウィダーインゼリーを1袋、差し上げることしかできなかったのが、いまだに心残りなのです。
もし、外国人トレッカーさんと知り合ったら、プレゼントできるように、こーんな、いかにもジャパンな感じのを携行するのも、一興でしょう。
そんなわけで、夏の山歩き(そして海外登山)では、扇子の携行を、強くお勧めします。
(2024.5.19)