ステキなモール泉が続く吉松温泉郷。
原口温泉を後にし、行きたい浴場をいくつか残しつつこのとき最後に選んだのは、その名も「吉岡温泉ビジネスホテル」。
国道268号線沿いにあり、しっかり看板も出ているのですぐ見つかる。
お、ビジホの温泉とお思いのあなた。
名前はその通りなのだが、一般的なビジネスホテルのイメージとはずいぶん違う雰囲気
とは言えビジネスホテルなので宿泊がメインなのかもしれないが、立寄り入浴も早朝から夜まで広く受け付けているのだ。
吉松温泉ビジネスホテル
ここでの宿泊も検討したが、このときはその立寄りで湯を頂くことにした。
ちなみにこちら↓が宿泊棟。
素泊まりで3000円ぐらいのようだが要確認。
平屋のビジネスホテルは初めて見たかも
まあ何をもって「ビジネス」ホテルとするかなんて法的な決まりは無いのであろうが。
各部屋にはちゃんと温泉の出る風呂が付いているらしいので、宿泊の魅力はたっぷりある
このあたり↑がフロントとロビーにあたるのか。
窓が受付だった。
入浴料金は200円。
湯小屋は別棟になる。
浴場はいくつかあり(数は未確認)、すべて家族風呂仕様、すなわち貸切にて入れる。
一人で貸切っても200円でOKなのだ
ちなみに宿泊したら部屋の風呂以外にこちらの浴場も使用できるらしい。
入浴中はごらんの様に掛札を取っ手に掛ける、至極当たりまえの方法。
湯小屋の前には分析表のパネルが立てかけてあった。
いつの分析か不明だが、かなり古そうである。
結局詳細な分析表は無かったため以下はこの数値を用いるが、そう言うわけで実際と違っている可能性もある。
小さい浴場に案内された。
当然狭いが一人で入るにはもちろん十分な造り。
脱衣所は棚ではなく座って寛ぐこともできる畳のテーブル?であった。
浴場はシンプルに奥に浴槽、手前が洗い場。
浴場内にも先ほどと同じ内容の分析表パネルが掲げられていた。
茶褐色透明な湯は、源泉名「馬場武雄」。
オーナーさんの名前だろうか。
入ったとき湯は止められていたので、さっそく投入する。
源泉温度60.6度、pH7.6の含ヒ素-ナトリウム-炭酸水素塩泉。
含ヒ素の珍しい泉質名になっているが実際のヒ素の数値は分からないし、風味や浴感でぼくは判断できなかった。
蒸発残留物は0.822g/kg。
カランとシャワーは浴槽への投入と共用で、この辺の仕組みだけ妙にビジネスホテルっぽい
湯の投入量はセルフで調整できるので、盛大に注がせていただこう
吉松温泉郷ではお馴染みの、揮発系のアブラ臭とアブラ味、モール泉の香りや甘味がしっかりある。
この際、入るのはオーバーフローするのを待とう。
湯の茶褐色具合は、透明度40~50cmぐらい。
はい、オーバーフローしてきた
源泉は貯湯時に温度が下がっているのか、加水せずにも適温のまま完全かけ流し。
茶色の沈着がある浴槽を泡立ったまま溢れていく~。
狭い洗い場は入浴すると洪水状態に。
桶は椅子の上に置かないと、ぷかぷか流れていく。
さらに源泉投入を全開に
投入の勢いでパイプが上に反りあがった
しっかりとしたツルスベ感が心地よい
これぞ最上級のモール泉の1つであろう。
素晴らしい源泉のドバドバ体験を貸切でできて200円。
何度でも再訪したい
吉松温泉ビジネスホテル
鹿児島県姶良郡湧水町鶴丸335-8
0995-75-3390
立寄り入浴料 200円
<源泉:馬場武雄>
含ヒ素-ナトリウム-炭酸水素塩泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
60.6度
pH7.6
蒸発残留物 0.882g/kg
茶褐色透明(4~50cm)
揮発系のアブラ臭、モール臭あり
アブラ味、甘味あり
しっかりとしたツルスベ感あり
完全かけ流し(湯量セルフ調整、セルフ加水可)
2017年10月入湯
※数値は年代不明のパネルより