※羽黒温泉「民宿ぶなこ」へ残念ながら閉業しました
それではまたしばらく湯ネタを。
2016年10月の青森湯めぐり、2日目の宿は、百沢温泉から嶽温泉方面に進み、嶽温泉を越えて津軽岩木スカイラインの入口手前にある「民宿ぶなこ」。
基本的に立寄り入浴不可、宿泊しないと入れない湯なのである。
ここの使用源泉を引いていた「民宿じょっぱり」は、残念ながら廃業してしまっていた。
以前はどちらかに泊まればもう一つの方にも入れたらしいが、現在の「じょっぱり」は勤め人の身内の方が住んでいるだけのようである。
なお以前取り上げた「じょっぱり温泉」とは別なので、注意
また「民宿ぶなこ」の近くにあるペンションは立寄り入浴可だが、湯を張っている時間が合わず入浴できなかった。
羽黒温泉 民宿 ぶなこ <内湯・その他編>
さらにぼくとしたことが、宿の外観写真、館内写真をほとんど撮り忘れてしまった
到着の半顔写真も無し。
この外観写真↑は湯友から拝借したもの。
「民宿ぶなこ」、以前は2食付きだったが、今は素泊まりのみ。
料金は4000円。
館内に入るとカウンターになった食事処というか、バーというか、よい雰囲気の一角があるのだが(写真なし)、結局そこに座ることはなかった。
部屋は小分けになった1Fと大部屋1つの2Fがあり、他に宿泊者がいないから好きな方を使って良いとのこと。
ならば広い2Fを独り占めしよう。
百沢温泉で食料が調達できずそのままチェックインしたので、市内中心部近くまで車を走らせスーパーで惣菜や酒を購入。
テレビで日本シリーズを見ながらの飲食(写真なし)。
各種リンゴとミカンは宿からの差し入れ。
女将さんがとにかく明るくて、いかにも良い人だったな~。
特にリンゴは美味しかった~
フルーティアンでないのでさすがに全部は食べられず、残りは土産として持って帰ることに。
翌朝さらにリンゴを頂いた…リュックがリンゴでパンパン
実は先に露天風呂に行ったのだが、やはり先に内湯から紹介。
なお翌朝の明るいときの写真を中心に、前夜の写真が混在しているのであしからず。
浴場は内湯も露天も1つずつ。
内湯は鍵がかかるので、基本的には貸切使用となる。
ドアの手前にある物体は、ブナの木を掘って作った椅子。
思わず腰かけたくなる温もりがある。
それでは浴場内へ。
大小2つのブナの浴槽は、析出物でしっかりコーティングされている。
大きい方でも2人入ればきちきち。
小さい方は1人がやっとのサイズ。
洗い場もコンパクトながらカラン&シャワーが3組。
窓は網戸も無く常に開いていたが、虫は入ってこない。
窓からの風景。
晴れていたら岩木山が見えるはずだが、ご覧の通り。
それでも紅葉が目に楽しい
天井の湯気抜きも大胆に開け放たれたままだった。
では湯の方へ。
灰緑白黒色に濁った源泉は、源泉名「秋田2号泉」。
源泉温度59.5度、pH6.3の、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物泉。
溶存成分総計は3.537g/kg。
なお分析表の掲示が無かったので女将さんに聞いたら、じっちゃんがどこかにしまい込んで出てこないと言われた(^_^;)
よって代表的な数値は後から調べたもの。
大きい方の浴槽↑は、浴槽レベルで43~4度ぐらい。
完全かけ流しだが、セルフで加水はできる。
もちろんそれぐらいでは加水はしない。
小さい方の浴槽は、加水しない状況でおそらく48~9度ぐらいか。
足を浸けるのがやっとで、ぼくにはそのままの入浴は無理であった。
まずは析出物を。
このオレンジのコテコテは、炭酸泉の性質を持つからであろう。
遊離二酸化炭素の数値は分からなかったが、何百mgかはあるのでは。
クリーム色の艶のある析出物は、炭酸水素塩泉系によくみられる。
鱗状になったり、緑色が混ざってきたり、見ごたえのある析出物と沈着であった
大き目浴槽の方の湯口。
投入量は多くはないが、源泉温度と浴槽規模を考えると十分であろう。
白い結晶が美しい。
石膏臭っぽさと、臭素臭?のような独特の香りがある。
僅かに金気臭みたいな感じもあった。
甘味や酸味、塩味、ダシ味が全て淡い感じで混在している。
気の抜けた炭酸みたいな味わいかつ、複雑な土類系の風味もあり、なかなか表現が難しい(^^ゞ
小浴槽の方の湯口↑。
析出物でパイプが埋まりそうだ。
その小浴槽、そのままではどうしても入ることができず、少しだけ加水。
46~7度ぐらいにして何とか入浴↓。
熱い湯が得意な方は、ぜひ加水せずにどうぞ
そうなると、もう一つの浴槽は実に快適。
重曹泉系のスベスベ感がしっかりある。
クリーム~オレンジ色の小さな湯の花も僅かに確認できた。
露天風呂は次回で。
羽黒温泉 民宿 ぶなこ ※羽黒温泉「民宿ぶなこ」へ残念ながら閉業しました
青森県弘前市大字常盤野字黒森18
0172-83-2428
素泊まり 4000円
<源泉:秋田2号泉>
ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物泉 (低張性・中性・高温泉)
59.5度
pH6.3
溶存成分総計 3.537g/kg
灰緑白黒色濁り
石膏臭、臭素臭?、僅かに金気臭あり
淡甘味、淡酸味、淡塩味、淡ダシ味あり
気の抜けた炭酸みたいな味わいで、複雑な土類系の風味
しっかりとしたスベスベ感あり
クリーム~オレンジ色の小さな湯の花あり
完全かけ流し
2016年10月入湯