なかなかブログがアップできてませんが、まずはライブ後記から。
告知 と続きになっちゃうけど、やっぱり8/3のエルフラメンコでのショーは忘れないうちに書いておきたい。
ちょっと語り口、いつもと違って熱いです![]()
Pablo Cervantes とは今回のショーで初めての共演。
通常フラメンコのダンスのショーでサックスやフルートが入ることは多くない。
ぼくもミクスチャー的なライブでフラメンコのアーティスト(楽器奏者)と共演することはあってもダンスのショーで一緒にやることは今まで無かったし、現状で想定してなかった。
それは需要という意味でも、ぼくのフラメンコに対する経験値の意味でも。
ところがパブロは自分のショーで新しいことにチャレンジしたい、そのためにはサックスやフルートを取り入れたいとぼくに言って来た。
いくらそうでもフラメンコ業界で全く無名のぼくでいいのかという思いもあったが、やはりチャンスと思うチャレンジ心と、何よりもぼくを選んで訴えかけてくれたパブロの熱い気持ちに強く動かされた。
そんな彼の熱い思いはもちろんぼくだけでなく、参加するミュージシャン、ダンサー、スタッフすべてに向けて3ヶ月間、日を追うごとに深く強く伝わっていったのである。
終演後の全体打上げ後、共演した日本人女性のバイレ(ダンサー)2人と3人で二次会的に飲みに行った。
打上げでビールやワインを結構飲んでたぼくは、ここではハードリカーなどを気取っていたのだが、ぼくの知らないこの公演のバックグラウンドの話を彼女たちから聞き、酔いが回るごとにますますパブロという男に感動してしまった。
フラメンコはヒターノ、平たく言えばジプシーの芸術である。
ヒターノはそのバックボーンゆえ逆説的に自分たちの芸術に高い誇りを持っているのだが、彼はヒターノではなく、さらに生粋のスペイン人でもないそうだ。
今回参加したミュージシャンの中でカンテ(歌)、パルマ(手拍子・フラメンコではとても重要)、そしてギターの一人はヒターノ。
それもフラメンコの歴史に必ず現れる偉大な人物直系のヒターノとのこと。
そんな彼らを呼ぶことの生い立ち的なプレッシャー、さらにヒターノでないスペイン人のギタリスト、そして日本人のアーティストも交え、その上フラメンコでは全くの新顔のぼくも加える。
適当にやると破綻してもおかしくない集まりなのだが、パブロはその自分の人生をかけたショーに対する熱い思いで、この集まりを国境や歴史的な事情を越えた一つのチームに築いていったのである。
音楽は音を出せば分かり合えるとか言うが、実際は音以前の様々な要因が見えない壁になることも、哀しいかな実際は多い。
そんな壁をパブロという男の賭ける思いが打ち破ってくれた。
実際、彼のパフォーマンスは本当に素晴らしかった。
それに感化され、たとえばファン・ビジャールJr.のカンテはその場にいるすべての人の魂をかきむしり、またその振幅をパブロが見事な踊りに昇華する。
ぼくのこんな話がなくてもそのショーを観た人すべてに思いは伝わったであろう。
すべてのパフォーマンスが終わった直後、ステージ場でマイクを持ったパブロの言葉には思わずウルっときてしまったよ(^_^;)
お客さんへのお礼だけでなく、出演したミュージシャン一人ひとりに話しかけ始めた。
スペイン人にはスペイン語で、日本人には日本語で。
参加した楽曲は2曲だけだったがこんなにリハーサルを重ねたショーもあまり記憶にない。
改めて自分の音楽に対する姿勢をも自問自答する機会になった。
そんなぼくに新しくも偉大な経験をさせてくれたパブロには本当に感謝だ。
そしてステージを共にしてくれた皆にもお礼を言いたい。
また一緒にパフォーマンスをする機会があれば、どんな条件でも駆けつけたいな。
※パブロの隣は妊婦の日本人奥さん。彼女がぼくとパブロを引き合わせてくれた。ぼくの顔が赤いのは打上げ後の写真だから(^^ゞ なおギターのフェルミンが次の仕事のためこの写真に写ってないのが残念。
