話はグッと戻って7/31。
弁天町にある地ビールレストラン「地底旅行」を訪れた話 はこのブログにもアップした。
2種類あるここの地ビールは共に温泉を使っており、非常に美味しかった。
話はそれるが、ぼくがいつも自宅で飲んでいる珈琲も温泉を使用して作った「パカラマ温泉珈琲 」である。
さて、この「地底旅行」の地ビールに使用している温泉が、「南市岡田中温泉」だ。
この温泉、大阪にある温泉の中で、ひときわ入るのが困難な温泉だが、ひときわ素晴らしい温泉と、湯マニアの中では言われてきた。
つまり基本的にジモ専。
一般のお客さんは入れないのである。
ただし大手を振って入る方法は、ちゃんとある。
「NPOみなと」という非営利団体の会員になればよいのだ。
ただし会員になるためには平日の昼間に事務所まで訪れる必要がある。
会費は年間2000円。
だがめでたく会員になってもすぐ温泉に入ることはできず(営業時間の関係)、温泉が営業している時間に出直してこないといけないのである。
これさえクリアできれば1回200円で至極の湯が何度でも体験できるのだ。
この方法以外の南市岡田中温泉に入る方法は、ある出来事からぼくはそれをここで書くべきでないと判断したので伏せておく。
南市岡田中温泉
今にも鉄を打つような音が聞こえてきそうな町工場の中に、その温泉はある。
地ビールレストラン「地底旅行」と同じ敷地内である。
中に入ると地元で暮らしている会員のキープ桶などが並ぶ棚があり、まさに生活に根付いた共同湯だ。
ぼくが大好きな温泉風景。
お邪魔させていただく気持ちで浴場に入る。
浴場には材質違いの大きな浴槽が2つ。
共に上からパイプを通して源泉が勢いよく注がれている。
…何ともスゴイ勢いで注がれているのだ!
これは都会の街中で見られるオーバーフローじゃない。
それもそのはず、何と698リットル/分の湧出量。
ザンザンドバドバにかけ流してもまだまだビールを作るぐらい平気の量だ。
淡黄色透明で金気臭と微硫化水素臭があり、微鉄味を感じる湯は成分総計0.701g/kgの単純温泉。
だが浴感だともっと成分を感じる。
何せこの勢いで注がれているのだ。
しかも少しながら泡がつく。
これは勢いだけでなく、源泉のもつ発泡成分であろう。
また嬉しいのが源泉温度が46.3度と理想的。
浴槽内でやや熱め適温。
ゆっくり入りたければ湯口から遠ざかればよい。
カランやシャワーからも温泉が出る。
これは貯蔵の関係かもしれないが、白濁した状態で出てきて、やはりわずかに泡が付く。
噂には聞いていたが、大阪の下町でこれほど極上の温泉を体験できるとは、本当に驚きだ。
苦労してでもぜひ入るべき温泉であり、まさしくこれも「俺湯」である
南市岡田中温泉
大阪市港区南市岡3-6-26
06-6583-4858(NPOみなと)
入浴料 年会費2000円・1回につき200円 17:00~22:00(日祝は13:00~21:00) 水休
単純温泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
46.3度
pH8.0
成分総計0.701g/kg
698リットル/分
淡黄色透明
金気臭・微硫化水素臭あり
微鉄味あり
微泡付き
完全源泉かけ流し
カラン・シャワーも温泉使用