岩井温泉といえば、「湯かむり」と呼ばれる風習で知られる。
温泉に浸かりながら頭に手ぬぐいを乗せ、柄杓で湯をかぶるわけだが、そのときに歌われるのが「湯かむり歌」。
長いもので100番まであるらしく、少しでも長く湯に浸かり、効能を得ようとするための方便だ。
そんな「湯かむり」の名をつけた共同浴場が、「岩井ゆかむり温泉共同浴場」。
岩井ゆかむり温泉共同浴場
建物は新しい。
観光客向けの日帰り施設でもあるのだが、実際に地元の方の共同浴場でもある。
ゆえに営業時間内はいつも利用者が絶えない。
湯はここも「岩井温泉第一泉源」をかけ流しで使用。
2つの浴槽があり、壁には「湯かむり」の壁画がある。
明けた8/2、朝の7時過ぎに訪れたが、地元の方が何人か入っていた。
目覚まし代わりに硫酸塩泉系のパリっとした湯は心地よい。
2つの浴槽はおそらく熱め、ぬるめとかにしているのだろうが、温度はほとんど変わらなかった。
地元の、特に高齢の方はてっきり湯かむりをやるのかと思ったら、誰もやってない。
歌は歌わなくても手ぬぐいを頭に乗せて湯をかぶっているのかと思ったら、そうでもない。
一方鼻歌で「湯かむり歌」を唸ってる人もいない。
仕方ないので、歌こそないが、柄杓でもないが、また手ぬぐいでもないが、頭に乗せたタオルの上からプラスチック桶で湯をかけてみた。
岩井ゆかむり温泉共同浴場
鳥取県岩美郡岩美町岩井521
0857-73-1670
入浴料 300円
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉 (岩井温泉第一泉源)
47.6度
pH7.3
成分総計 1.735g/kg
ほぼ無色透明、細かな白い湯の花あり
ほぼ無臭で微塩味と微苦味あり
そのままかけ流し
硫酸塩泉的なパリっとした浴感あり