島津義弘である。皆の衆、息災であろうか。
わしの後ろに大きな木。
この木なんの木?
気になる木。
どのくらいの大きさかも気になるであろう?
きっと、皆の想像よりもさらに上を行っておると思うぞ。
わしがこの木の根元に立つと…?
で…でかい!あまりの大きさに、“驚き桃の木山椒の木”であるな!!
この木に比べたら、わしなど何と小さな存在なのであろうか。
近くに立つと木の生命力をひしひしと感じる。
正に、当世で申すところの“ぱわーすぽっと”というやつじゃな。
この木は民達から「寂心さんの樟」と呼ばれておる。
「寂心さん」という名を聞いてピンと来た者は、相当な“熊本城通”であるぞ!!
この木の根元にはかつての隈本城(現在の第一高校)城主、鹿子木寂心殿のものと伝わる墓があり、そこから寂心さんと親しみを込めて呼ばれるようになった。
つまり、清正殿が肥後へ来るずっと前の殿様が眠る場所というわけじゃ。
木の高さ約29メートル、幹の太さ約13.3メートル
樹齢は推定800年!わしが生まれるずっと前から、この地を見守っておるのじゃな!!
長きにわたり確と生き続ける寂心さんの樟の姿に元気をもらう民も多い。
わしもこの木のように、誰かを元気づけられる存在でいたい。
今日も一日が終わる。
本日もお疲れ様じゃ。
沈み行く夕日は、新しい一日を迎える準備が始まる合図。
今日よきことが無かったとしても、明日はよきことがあるように。
明日も元気に朝日を迎えようぞ!!
島津義弘