今回の代議員会では、当然のことながら、会長あいさつに始まり、報告、そして質問においても、改定のことに多く触れられました。
大阪の代議員の先生からは、「歯科外来・在宅ベースアップ評価料の2年後の在り方」という個人質問がありました。
質問の骨子は、
1:この評価料は、補助金的性格がある。
1:これを用いて賃金アップを行なうことには理解する。
1:しかし、2年後この評価料がなくなってしまったら、給与を下げるというわけにもいかない。
1:日歯としての2年後の在り方・目論見について問う。
というものです。
極めて当然の質問だと思います。
私はこの質問に対し、関連質問させていただきました。
以下のようなものです。
日歯広報では、これまで質問に対する質疑は掲載されますが、関連質問までは掲載されないと思うので、発言骨子を記します。自分自身の発言ですので。
熊谷再質問
今回の改定は、これまで以上に、改定後の会員へのフォローが重要だと考えます。
昨日において、この件について縷々報告がありましたが、要するに
◯今回の改定の主要課題は賃上げであり、2.5%のベアを医療界として必ず実行してくれ。そのためにプラス改定にした
◯補綴の増点分は、歯科技工料をアップして歯科技工所にもしっかりと還元してくれ。
◯その財源は、物価上昇率が2%を超えるなか、プラス0.61%とか0.28%しかないんだ。
◯足りないだろうから、賃上げ促進税制と先生方が過去に儲けた内部留保を取り崩してなんとかしてくれ。
ということです。
そしてこのことを、我々の組織含め医療界全体が受け入れて、国民に約束したのです。
ですから、実行しないといけないのです。
我々代議員は、執行部の先生方のご苦労をわかっているから理解します。
しかし、多くの一般会員にしてみれば、
「自分のたくわえを削って賃上げをしろといわれても、無理なものは無理だ。我々が疲弊していることをわかってくれていたのではないのか?物言う歯科医師会ではなかったのか!」という思いが必ずでます。
私が心配するのは、そういう思いから、結果として、ベースアップ評価料の算定から逃げたり、賃上げを実施しないという風潮が生じてしまうことなのです。
もし、そんなことになれば、2年後の改定でベースアップ評価料がなくなるのはもちろん、またもや歯科だけが国民の信頼を失うことになります。
そこで質問です。
今回の賃上げという国民への約束にむけて、どうやって広く会員に理解を求めていかれるおつもりでしょうか?
改めてお聞かせいただければ幸いです。
執行部からは、
「最もな意見だ。政府が目指すベースアップの数字はあるが、今回評価料としてもらったものをそのまま従業員に渡してもらうという形でつなげてほしい。」との答弁がありました。
先日、広島で開催された、保険医協会の改定説明会においては(私は参加していませんが)、「こんなベースアップ評価料なんて算定する必要なない」といった説明があったと聞きました。
そうなることを恐れているのです。