自給自足的暮らしの一環として狩猟を始めて、早3年め。
とはいえ、私はサラリーマン稼業の傍ら、家の周りの半径100m以内で罠猟をやっている『週末猟師』にすぎないため、これまでに捕獲したイノシシをはじめとする野生動物の数は知れています。
それでも、イノシシなどは狩猟シーズンのわずか3ヵ月間で3~4頭も捕獲すれば、その年はわが家で消費するだけでなく、友人らを招いての猪肉BBQパーティーを開くことができるほどの肉を確保できることが分かったのでした。(猪肉専用冷凍庫がパンパンになりますが…)
👆これは『餅つき&猪肉BBQパーティー』の時のもの
今年はまだイノシシを2頭しか捕獲できていない私は、「あと1頭捕獲して、また友人らを呼んで猪肉BBQをしたいなぁ~」などと考えていた矢先、畑の片隅に仕掛けていた罠にタヌキが掛かったのでした。
これまでタヌキやイタチには、何度もわが家のニワトリが襲われたことがあり、個人的には『憎き相手』です。(被害総数は10羽程度)
タヌキといえば、一般的には愛くるしい顔をした可愛い存在と思われがちですが(私もそう思っていました)、これが顔に似合わずけっこう獰猛な動物なのですよ。
そんな『過去の恨み』というわけではないのですが、これまでの人生で一度もタヌキの肉を食べたことのない私は、今回はなぜか「狩猟を嗜む者たるもの、タヌキの肉ぐらいは食べるべきである!」と突発的に思いたち、捌いて喰らうことを決心したのでした。
捌き中
タヌキの肉は臭いとよく言われますが、捌いている最中はこれといった臭さは感じませんでした。
皮剥ぎ完了
この毛皮はとってあるので、そのうちタヌキの毛皮の帽子にでも化けるかも?
もも肉
もも肉に塩コショウをまぶして炭火で焼いたり、フライパンの上でガーリックオイルで焼いて、いざ実食!
モグモグ…
むむ?
むむむ?!
か、硬い…
チョーかてぇ~!
噛みごたえ抜群のハードグミを上回る噛みごたえです。
『ビーフジャーキーの塊』とでも申しましょうか…
かつて太いスルメを前歯で強引にゴリゴリと噛み切ろうとした際に折れた私の前歯(差し歯)が、これ以上肉の繊維を前歯でむしり続けると再び破断する恐れありと判断し、やむなく自主的ドクターストップをかけたのでありました… 😭
でも、肉の味そもののはマトン的なクセは若干あるものの、思っていたほどの野生臭はなく、思いの外美味しかったのは確かです。
(先人たちは、タヌキの肉は焼くと硬くなることを体験で知っていたので、『タヌキ汁』を編み出したに違いありません)
もし万が一、山に籠もる必要性が生じた時などに、運良くタヌキに巡り合えて捕獲できたならば、間違いなく食べることでしょう。
ちなみに、タヌキとよく似たアナグマの肉は、とても美味しいそうです。
左がタヌキで右がアナグマ
「よし、今度アナグマを捕まえたら、絶対に食べてやる!」
そんなことを思う、野人化街道まっしぐらな私なのでありました。