まあこんなもんか、という天気。雨さえ降らなければ上出来、と思っていたのだが・・・

14年ぶりの柏原新道入り口。

八ツ見ベンチから八ヶ岳は、見えません。帰りは見えた。こっちの方角ではありません。

扇沢の駐車場は今日はすいているようだ。朝早いから?天気悪いから?針ノ木大雪渓を望む。

稜線の上に小屋が見えるが、まだまだ遠い。

ケルン 要所要所に名前が付けられたポイントがある。よく整備された道。

2000m超えで大休止

水平道といってもそれほど水平ではない。

枝尾根を越えるところを岬と呼んでいる。

難所の雪渓。もうだいぶ雪は少ない。

富士見坂からも富士山は見えず。

青息吐息で小屋が見えた。

やれやれ、長かったなあ。4時間超え。どうも調子が悪いようだ。

先客は3張。左側の2張は連泊者のよう。奥のモノポールが今日。最終的にあと3張増えた。

12時過ぎ、重い腰を上げ、爺ヶ岳に向かいます。針ノ木と蓮華、やっと見えてきました。

爺ヶ岳南峰まではのんびりと40分ほど。ザ、稜線。という感じ。

第一ライチョウ発見、限界ズームをさらにトリミング。ハイマツの中に母鳥が首を伸ばしていた。

目を凝らすと、周辺に雛の姿も。4羽くらい確認できた。

爺ヶ岳南峰到着。雨が落ちてきたので、さっさと下ります。

鹿島槍はすっきりと姿を見せません。

爺中峰、北峰。続く稜線の先に冷池山荘。

 

 週末の天気予報に一喜一憂。七月第一週末は近づくにつれて好転。土曜日は曇りがちだが日曜日は良くなるよう。どちらにしても風が強いようでてんくらではBとCが並ぶ。まあ雨が降らなければいいか、というわけで今シーズン初のテン泊と歩荷トレーニングに爺が岳。種池山荘のテント場も予約が取れた。柏原新道を上がって種池までなら3時間余り。日曜日に天気が良ければ、鹿島槍あたりまで足を延ばせるか。

 金曜日、仕事から帰って支度をするが、昨年夏の雲ノ平周遊4泊よりも荷物が大きくなるのはどうしてだ?昨夏以来の40リットルザックに押し込んで、とにかく寝る。2時起床、出発。
 安曇野ICを下りるころには明るくなり始め。コンビニで食料少々を仕入れ、扇沢へ。5時30分到着。柏原新道入り口の駐車場は思ったよりも空きがあって石碑の前の一等地に停められた。周辺では出発準備の人が多数。再度荷物チェックをして、6時15分、スタート。暑さを想像していたが、思ったほど気温は高くない。しかし湿度が高く、汗は出る。前にも後ろにも登山者。日帰り組は速い。どんどん抜いてもらう。ひと登りで「八ツ見ベンチ」熟年集団が休憩中。ふむふむ、八ヶ岳が見えるのか、まあ今日は見えませんが。やがて足元には扇沢の施設が見えてくる。今日は駐車場もガラガラ。こんな天気ではアルペンルートに向かう人も少ないのか。1時間ほど登ると「ケルン」ルートの随所に表示がされ、道もよく手入れされている。行く先の尾根に種池山荘が見えた。すぐにも届きそうなところだが、まだ2時間以上か。上から空荷の若者二人が小走りに下りてきた。枝尾根を乗り越す所には「岬」と名前が付けられ、扇沢が見える「駅見岬」とか「黄金岬」とか「包優岬」とか。思わずユーミンの「優しさに包まれたら」を歌いだす。2000mを越えて、大休止。なんだか調子が出ない。歩き始めが苦しいのはいつものことだが、次第に体が慣れて、だいたい2時間くらいは一気に上がっていくのだが、細切れに休憩。ゼリー飲料を一本。「水平道」を過ぎ、ガレ場を抜けると雪渓の通過。ペースは全く上がらず、9時過ぎには着くかと思っていたがもう10時になろうか、というころカンバ帯に入り開けてきた。「富士見坂」ふむふむここから富士山が見えるはずなのね。今日はもちろん見えず。すぐ横には種池から針ノ木に続く稜線が見え、歩く人も見えるほどだが、針ノ木岳は雲の中。やがて「鉄砲坂」あと15分と書いてある。小休止していると熟年女性にも追い越され、歩き出すが追いつけない。情けない・・・・10時20分、カンバを抜け開けた草地。稜線直下のお花畑だ。ヘロヘロになりながら10時25分、種池山荘到着。4時間10分。ほぼコースタイム通り。軽装の日帰り組も数人、小屋泊らしき人も。天気もいまひとつなので、とにかく手続きを済ませ、テントを張ろう。予約したHPにあった宿泊者名簿に必要事項を記入したものを持参。一泊2000円はもうスタンダードだね。水1リットルつき。テント札を渡され、場所は指定はないのでどこでもいいところに張ってくださいとのこと。テン場に行くとすでに3張。ドーム二つはどうやれ連泊者のようで、一番奥の今どきのモノポールシェルターは今日の1番。私は2番。木に囲まれたテン場は展望は良くないが、風は防げてありがたい。冷池は展望抜群だが、吹きっさらし。今日は冷池に行かなくてよかったと後で痛感。
 小屋周辺でも熊が目撃されたそうで、テン場のカンバに一斗缶がぶら下がっており「クマよけ、鳴らす」と書かれている。シェルターの横に、一区画空けて、テントを張った。同じルートでここに泊まり鹿島槍を目指したのは2010年。テン場は奥から詰めて張って、と言われたのは混雑していたからだろう。区画は2m四方くらいで大型テントだと結構ギリギリ。というか隣のモノポールシェルターは完全に隣の区画に侵入している(笑)ペグダウンは必ずペグで。石の持ち込み禁止とのこと。久しぶりにペグ総動員。それにしてもペグ打ちにしゃがみ込むと足が攣りそうになる。毎度のことだが、設営が終わると何はともあれ、横になってしまう。
 12時近くまでゴロゴロしてしまい、さてと重い腰を上げ、とりあえず爺南峰まで行ってこよう。冷池までいくのか、同じ方向に向かう人もちらほら。すでに下りてくる日帰り組もちらほら。小屋までは食堂営業が始まり、ラーメンをすする人も多数。種池では最近焼き立てピザがバズっているらしいが、まだやっていないのか、今日は見かけない。
 爺ヶ岳南峰まではのんびり40分ほど。登っていくと風の中に雨粒が混じり始めた。ハイマツ帯を抜け、ガれ場に出ると北側の斜面にライチョウの親子を発見。30mほど下でちょっと遠いが雛が4羽ほど。母鳥が首を伸ばして警戒している。そこに後ろから来たのんびりペースの6人ほどの集団が到着、「ライチョウ,ライチョウ」と大騒ぎになった。ひと登りで山頂。安曇野は何とか見えているが、雲は多め。遠くは見えない。鹿島槍や針ノ木はどうにか見えたが、立山、剣は見えず。そのうちに雨粒が多くなり、撤退。先ほどの集団とすれちがい「降ってきちゃいましたねえ・・・」今日は冷池泊まりのようだ。花を見ながら歩くと、時折雨がパラパラ。合羽を着るほどでもなく、そのうち止む。小屋の手前まで戻るといよいよバラバラっときて、慌ててテントに駆け戻る。テントに入ると同時に本降りになった。やがてバリバリッと雷鳴も聞こえ、雨もいよいよ強くなる。

 まあ、通り雨で1時間くらいで止むだろうと思ったら、3時を過ぎても4時を過ぎても止まない。時折激しく降り、あっという間にテン場は水浸し。ベンチレーターからのぞくと隣のモノポールシェルターは池の中に立っているよう。4時過ぎ、やっと主が戻ってきた。若者男女のよう。「うわあ、びしょぬれだね。」と大騒ぎだったが、テントの中はどうなっていたのだろうか。
 夕方には止んで、ひょっとしたら夕焼けがみられるかも、と淡い期待をしたが、結局6時過ぎまで降り続け、とうとう朝まで一歩もテントから出ることはなかった。

 

2010年 種池連泊で鹿島槍ヶ岳と、最近で言うところの針ノ木サーキット。

 14年前とはいえ、テント代500円。なんと2泊めは300円。もちろん、予約ってなんのこと?という時代。いい時代だったなあ。白馬大池は一人一張4000円ですと!?しかも荒天キャンセルでも代金は頂きますって鬼か?