ミュージカル「Jack the Ripper」DVD鑑賞 | kujakuのブログ

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「Jack the Ripper」(2021)

ポスターはメインキャスト6人の顔のパーツを合成させて作ったというけれど、どうしても加藤和樹にしか見えない。

和樹さんは最強です。

そして安定の2役。

アンダーソンとジャックが同時に出てるシーンは少ないし、もう全部1人でできるんじゃないかと思ってしまいます。

 

ジャックはとにかく格好いい。

ハットにマントにステッキの扮装からして格好いいし、自信満々な態度で楽しんで殺人してる色悪なところも、全部最高です。

高笑いもシャウトも全部聞けるし、「こんな夜が俺は好き」なんてワンマンショーみたい。

最後ダニエルとスイッチするのもおいしい役です。

格好いい人がやるから格好いい役なんだけど、それにしても本当に格好いいです。(格好いいしか言ってない)

和樹ジャックが終始楽しそうなのに対して、堂珍ジャックはクール。

 

アンダーソン、役としてはこちらの方が大きいし、難しい役だと思う。

真面目が過ぎて、元カノが苦界に身を落とすのを救うこともできず、見捨てることもできず、犯罪を止めることもできず、どんどん深みにはまっていく人。

出てきた瞬間のコカイン中毒っぷり、目がイってしまってるのが怖い。

手が震えて煙草に火がつけられないから報告書燃やす流れもすごい。

松下優也さんは、普通に煙草を吸って冷静になってから報告書燃やしてる。

松下さんは全体にまだ更生の余地があると思えたけど、和樹さんのアンダーソンはもう無理そう。

松下アンダーソンが脱力、無気力型だとすると、和樹アンダーソンは自分への怒りを強く抱えてる。

「灰色の都市」がまさにアンダーソンを表してて、ギリギリのところで踏みとどまって生きてるけど限界だなって感じ。

 

ダニエルの木村達成くん、いいですね。

間違いなくイケメンだし、誠実な青年っぽい感じとか、段々おかしくなっていくところとか、最後の高笑いとか芝居もいい。

フランケンシュタイン博士の気持ちだってセリフがあるけど、和樹さんはいつもフランケンシュタインに振り回されるんですね。

Wキャスト小野くんは熱情型、達成くんは生真面目型の印象。

 

モンローの田代万里生さん。

ノーブル俳優だと思ってたんですけどね、これですっかり印象が変わりました。

BNMCでも自由人キャラになってるし、楽しそうに無茶苦茶やってる万里生さんが面白い。

 

「フランケンシュタイン」もクセになるミュージカルだけど、「JTR」もかなり中毒性高いです。