作詞:北山修
作曲:加藤和彦
花のかおりに
つつまれて
口づけかわし
なみだぐむ
娘がつんだ 白い花
髪にからませ 別れます
白い花はふるさとの
思い出の花
心に残る あの人の
おもかげしのび
今日もなく
娘よいのれ 神様に
暗い嵐の終わるまで
白い花はふるさとの
恋人の花
花つむ娘よ いつまでも
二人の花を
つんでおくれよ
嵐の去った そのあとに
花はしおれて
かれていた
娘のくれた 白い花
愛した人は もういない
白い花は ふるさとの
かなしみの花

「何のために」は、明確な反戦歌ですが、この曲は叙情フォークとも、反戦フォークとも取れますが、歌詞をよく読むと、アメリカフォークの父と言われる、ピート・シガーの「花はどこへ行った( Where have all the flowers gone?)」と、歌詞の構成が酷似しています。
大学生になってからですが、フォークソング好きの連中の間で、関連性を議論した事がありましたが、時代が時代であり(ベトナム戦争や大学紛争の真っ只中)このような構成、類似性もあり得る、と結論付けた事がありました。
反戦歌か叙情歌かの議論では、やはり反戦歌ではないだろうか…の意見が多数を占めましたが、北山修さん自身、どうお考えなのかはわかりません。
それにしてもこの曲は、歌詞と曲が釣り合った、覚えやすい曲です。
私は小学生にして、この曲を歌っていました。
学芸大学のお兄さん、お姉さんに教えて貰ったのですが、大人達はこの曲すらも「アカの歌」として、子供に歌うのを禁じた位です。
今から考えると、滑稽としか言いようがないのですが、当時の大人達はそんなものでした。
奥さんのNちゃんですが、夕食後の片付けで、鼻歌で何やら歌っていましたが、よく聴くと「インターナショナル」でした。
「何で鼻歌でインターなの?」
「学芸大の○○お姉さんに教えて貰ったしょ?今でも忘れられなくて」
「じゃあ『花のかおりに』も覚えてるでしょ」
そうしたら、少し外れた音程ですが「花のかおりにつつまれて…」と歌い始めました。