忘れ得ぬ歌ぱーと347「恋路海岸」 | 遊遊のブログ

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恋路海岸

作詞・作曲:村下孝蔵

愛しくて 愛しくて
寄せては引く 波を見てた
忘れたくて
二人のことすべてを
恋路は 霧雨の中
遥かなる 冬の浜辺
幻とたたずむ駅
潮風 赤錆びた鉄格子
無人の待合室
むきだしの樹々の肌と
カタカタと黒い電車


古都を出て 北へのぼる
想い出だけ 重ね着して
しだれ柳
なぐさめるように
能登路は 雨にかすむ
夕暮れに 追われながら
この場所へ たどり着いた
湯煙り ストーブの
向こう側 震える海岸線
愛しくて 愛おしくて
寒流に空も凍る
せつなくて せつなくて
捨てられた 紙人形


恋路海岸
めぐりあいの悲しさ
うつろな 夢のかたち


soon1989(平成元)年11月1日にリリースされた、村下孝蔵さん9枚目のアルバム「野菊よ 僕は…」に収録されている曲です。

この曲のタイトル「恋路海岸」とは、能登半島七尾北湾に位置する石川県鳳至郡能都町にある海岸です。

海岸名の由来は、この付近であった悲恋伝説によるもので、毎年7月の海の日の前日には、その伝説にちなんだ恋路の火祭りが行われ、大松明が夜の海を赤く染めます。

かつて国鉄能登線(のちに、のと鉄道能登線)が走っていたときは、恋路→松波の乗車券が、飛ぶように売れていました(私も持っています)

しかし、恋路海岸の悲恋伝説を知る人は、そう多くはありませんでした。
恋路海岸ね悲恋伝説とは
かつて、鍋乃と助三郎という愛し合う2人がいました。
助三郎は夜ごと鍋乃が焚く火を目印に逢瀬を重ねていましたが、ある晩助三郎の恋仇が、別の場所に火を焚き、おびき寄せられた助三郎は海の深みに身を取られて命を落としてしまいます。
また鍋乃もその悲しみから海へと身を投じてしまう…と言うもので、生きているうちに結ばれなかった二人の悲しい恋物語を伝える像が建っています。

私が初めて恋路海岸に行ったのは、珠洲市の親戚宅に遊びに行った時で、まだ4歳だったと思いますが、無邪気に海岸で遊んでいたらしいです。

その後何度も行きましたが、Nちゃんや、Yさんとは行っていません。

曲中の「黒い電車」は、JRになって、国鉄気動車の塗装を塗り替えたもので、元々は赤とクリーム色でした。

もう能登を列車で旅することは出来ませんが、何時の日か、Nちゃんと行ってこようかと思っています。

本当は、トワイライトエクスプレスで行きたかったなァ…