チャンピオン
作詞・作曲:谷村新司
つかみかけた熱い腕を
ふりほどいて 君は出てゆく
わずかに震える 白いガウンに
君の年老いた悲しみを見た
リングに向う長い廊下で
何故だか急に君は立止まり
ふりむきざまに俺にこぶしを見せて
寂しそうに笑った
やがてリングと拍手の渦が
一人の男をのみこんで行った
[you're King of Kings]
立ち上がれもう一度 その足で
立ち上がれ 命の炎を燃やせ
君はついに立ち上がった
血に染まった赤いマットに
わずかに開いた君の両目に
光る涙が何かを語った
獣のように挑戦者が
おそいかかる若い力で
やがて君は静かに倒れて落ちた
疲れて眠るように
わずかばかりの 意識の中で
君は何を考えたのか
[you're King of Kings]
立たないで もうそれで充分だ
おお神よ 彼を救いたまえ
ロッカールームのベンチで君は
切れたくちびるで そっとつぶやいた
[you're King of Kings]
帰れるんだ これでただの男に
帰れるんだ これで帰れるんだ
ライ ラ ライ ラ ライ・・・・・

当初この曲は、ボサノバチックな曲調だったらしいですが、シングルカットするときに、アップテンポに変えたものです。
アリスのシングル曲では、唯一のオリコンオリコン1位を獲得し、最大のヒット曲となりましたが、唯一の1位と言うのは、意外な感じがします。
この曲の「チャンピオン」とは、勿論ボクシングのチャンピオンですが、元々はラテン語の「campus」(平原、野原」)に由来する言葉らしく、部族間の紛争解決の際行われていた、野原での一騎打ちの代表者を指していたとの事です。
この曲がリリースされた年の9月、I.Kちゃんが亡くなりましたが、どつぼに落ち込んでいた私は、この曲で元気を取り戻したみたいです。
この頃になると、諦めの感情が強く、ある意味達観していたかも知れませんね(笑)
我が愛しのNちゃんは、インフルエンザで弱りきっている私を励まそうと、何故か「カーペンターズ」を聴かせてくれていますが、まぁ一応ありがたいかな。
出来れば「ふきのとう」の方が良かったんですけどね…