忘れ得ぬ歌ぱーと267「窓」 | 遊遊のブログ

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思い出の曲を、思い出と共に、気ままにアップしたブログです。




作詞・作曲:谷山浩子

教室の窓から見る秋は
いつも不思議に光ってた
北向きの窓のすリガラス
ギリシャの海も見えた
思い出せばもう夢の中
午後の陽射しにまどろめば
遠いアコーディオンのすすり泣く
光と影の世界
やさしい時代を置き去りに
やがて街へとび出した僕には
教室の窓がもう見えない
夢の行き場がどこにもない

授業をひとりでぬけ出して
空き部屋の窓から空を見た
幾億年もの時の彼方
空翔ける船を見た
思い出せばもう夢の中
一枚の窓のそのむこうに
見しらぬあしたがふるえていた
きらめきふるえていた
いくつも街を歩くうちに
いつか外の世界は狭くなる
教室の窓がもう見えない
夢の行き場がどこにもない

やさしい時代を置き去りに
やがて街へとび出した僕には
教室の窓がもう見えない
夢の行き場がどこにもない
夢の行き場がどこにもない


soon1977(昭和52)年10月10日にリリースされた、谷山浩子さん4枚目のシングルで、1978(昭和53)年12月5日にリリースされた4枚目のアルバム「鏡の中のあなたへ」にも収録されています。

「鏡の中のあなたへ」は、ディレクターから童話の組曲は一般大衆受けが悪いので大人の恋の歌を集めるよう言われて作られたアルバムで、この時期仕事と恋に苦心していたため、このアルバムと次の「夢半球」には暗い曲が多く、「暗い谷山浩子」のイメージが確立していきました。

雑誌「月刊カドカワ」でのインタビューによると、粉飾のある作品もあるが、全作品に共通して多かれ少なかれ実話に基づいているとのことです。
昭和52年10月と言えば、里子先のN,Kちゃんは入院し、私は輸血要員として、院内待機の日々でしたが、学校へ行くと、NちゃんやC,Kちゃん、Aさんを始めとして、友人達が暖かく迎えてくれました。
学校は小さな湖を望む丘の上にありました。

晴れた日は湖水がキラキラと光り、輸血の疲れから眠ってしまう事もしばしば。

そのたびにチョークをぶつけられ、頭を叩かれたものですが、N,Kちゃんの事を知っててか、それだけで済みました。

結局私は、この曲のように外に飛び出す事は出来ませんでしたが、それはそれで悔いはありません。

今日は奥さんのNちゃんと、日曜日の釧路を散策しましたが、校舎も移り、景色も変わりました。

変わらないのは、美しく脚色された思い出だけかも知れません。