い・に・し・え
作詞・作曲:武田清一
遠いいにしえの 恋の想い出に
眠れずに昔の写真を こっそり出して見る
はるか町を 見下ろして
木陰に座り 風に吹かれた
あの時の あなたの横顔の甘さ
いにしえの 恋の想い出は遠すぎて
今はもう何も あの日から帰らない
夕やみの中で みつけたコスモスの花を
私の髪にさしてくれた あなたのやさしさ
時を越えて よみがえる恋の 悩ましさに
眠れずに昔の手紙を 読むのは
私だけでしょうか
いにしえの 恋の想い出は遠すぎて
今はもう何も あの日から帰らない

日暮しは、1972(昭和47)年、RCサクセションの前身゙、The Remainders of The Cloverのメンバーだった武田清一さんを中心に結成され、榊原尚美さん、中村幸雄さんの3名で活動していました。
榊原尚美さんは、後に「サンセットメモリー」をヒットさせた、杉村尚美さんです。
この曲なタイトル「いにしえ」は、正確には「い・に・し・え」と「・」が入ります。
ヴォーカルの榊原尚美さんの声が、バックを圧倒するかの様に、力強く聴かせてくれます。
昭和52年11月25日とは、里子先のN,Kちゃんが亡くなる6日前の事で、私は輸血要員として、常に病院で待機していたのですが、この頃になると、輸血も全く効果なく、焼け石に水状態でした。
そんな時に、ラジオからこの曲が流れて来たのですが、まだ意識のあったN,Kちゃんは、見えない目をラジオに向けて、じっと聴いていました。
歌に罪はないのですが、時として残酷です。
その意味で、私にとって永遠に忘れられない歌でもあります。
奥さんのNちゃんは、この曲が好きだったみたいで、日暮しのCDを今でも聴いています。
Nちゃんは、N,Kちゃんが亡くなったのは知っていますが、亡くなる直前の光景は知りません。
もっとも、Nちゃんまで暗くなられたら、私は泣いてしまいますね、多分。