海・その愛
作詞:岩谷時子
作曲:弾厚作
海に抱かれて 男ならば
たとえ破れても もえる夢を持とう
海に抱かれて 男ならば
たとえ独りでも 星をよみながら
波の上を 行こう
海よ俺の海よ 大きなその愛よ
男の想いを その胸に抱きとめて
あしたの希望を
俺たちにくれるのだ
海に抱かれて 男ならば
たとえ一つでも いのちあずけよう
海に抱かれて 男ならば
たとえ一度でも 嵐のりこえて
遠い国へ行こう
海よ俺の母よ 大きなその愛よ
男のむなしさ ふところに抱き寄せて
忘れさせるのさ
やすらぎをくれるのだ
海よ俺の海よ 大きなその愛よ
男の想いを その胸に抱きとめて
あしたの希望を
俺たちにくれるのだ

意外にもシングルカットはされていないのには驚きます。
この曲、従兄が大好きな曲でした。
従兄は商船学校を卒業後、商船乗りとして内航船に、士官として乗船していました。
私はそんな従兄を尊敬し、羨ましく思っていましたが、離婚後とある船会社から委託学生として、水産大学に入り、従兄の後に続きましたが、病で陸に上がりましたが、従兄は1等航海士になりました。
1等航海士は船長代理職でもあり、四本線の機関長よりも上位の権限を持ちます。
将来は船長を嘱望されていたのですが、5年前の今日、非番で家にいた所を、津波が襲いました。
「船乗りが海で死ぬのなら本望」と、よく言っていましたが…
あの日家にいた従兄、奥さん、姪っ子は、おそらく何が起こったかも解らずに、波に呑み込まれと思います。
海は常に二つの顔を持っています。
優しさと非情。
あの震災で亡くなった方々の中には、未だ御遺体の発見されていない方々もおられますから、遺体が上がっただけ、私達は幸せかも知れません。
先程奥さんのNちゃんと、釧路崎灯台まで行ってきました。
眼下には太平洋が広がっています。
あの日釧路にも、2mの津波が来ました。
今は何処を探しても、あの日の痕跡は見当たりません。
今日だけはこのまま穏やかな海であるように、心から祈りたい…