作詞:さだまさし
作曲:さだまさし
1…淡紅の秋桜が秋の日の何気ない陽溜りに揺れている
此頃涙脆くなった母が
庭先でひとつ咳をする
縁側でアルバムを開いては
私の幼い日の思い出を
何度も同じ話くり返す
独言みたいに小さな声でこんな小春日和の穏やかな日は
あなたの優しさが浸みて来る
明日嫁ぐ私に苦労はしても
笑い話に時が変えるよ心配いらないと 笑った
2…あれこれと思い出をたどったら
いつの日もひとりではなかったと
今更乍ら我儘な私に
唇かんでいます
明日への荷造りに手を借りて
しばらくは楽し気にいたけれど
突然涙こぼし元気でと
何度も何度もくり返す母ありがとうの言葉をかみしめながら
生きてみます私なりにこんな小春日和の穏やかな日は
もう少しあなたの子供でいさせてください

秋桜の花言葉は「少女の純真」「真心」
余談ですが「秋桜」と書いて「コスモス」と読ませるようになったのは、この曲がヒットしてからのことだそうです。
この曲のリリースの約半年後、作者であるさだまさしさん自身がアルバム『私花集』1978(昭和53)年3月25日セルフカバーししました。
1977(昭和52)年という年は、里子先のN.Kちゃんが、白血病で亡くなった年です。
この年の8月に入院した彼女と共に、採血対象者である私は、同じ病室でラジオから流れるこの曲を聴いていました。
当時、彼女も私もキリスト教信者でしたので、何時も二人で祈っていましたが、神様に祈りは通じなかったみたいです。
釧路のコスモスは、ここ数日の寒さで、すっかり散ってしまいました。