先週の名取教室、中3授業にて。
定期テストの結果が返され、こちらから何点だったか聞く前に多くの生徒たちから、先生!先生!点数を書く紙をください!との申告が。(ふ~ん…、ってことは……)
長年の経験から、テストの点数が悪いときは、こちらが聞いても「言いたくない」「聞かないでください」と逃げ回りますが、今回のようなケースは間違いなく成績が上がっています。
生徒たちは用紙を受け取って点数を記入した後、誰が言ったわけでもないのに私の前に列をなし、一人一人手渡ししてくれました。
「おお、上がってるね!」
「でも数学で符号のケアレスミスをやっちゃって…」
「へ~あなたもすごいね~」
「でも化学式で答えよのところを言葉で書いちゃって…」
「おお、過去最高じゃない?」
「でも国語で解答欄がずれちゃって3問落としました…」
せっかく点数が上がったことを褒めているのに、生徒たちは次々に悔しい部分を口にしました。まあね、でもそうやって反省の弁が出るのはある意味いいことだね
一旦こういう流れになったからか、その後の生徒たちからも口々に失敗談が。
「先生、ボクはすべて答えよなのに一つだけしか書いてませんでしたー」
「先生、ボクは英語で名詞の前のaが抜けたり三単現のsをつけてなかったりで4つも落としちゃって…」
「ボクは、当てはまらないものを答えよなのに当てはまるものを答えてしまって…クッソ~」
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生徒たちが席に着いたあと、今出てきた意見を黒板に書いていきました。
①数学で符号ミスなどのケアレスミス
②化学式で答えよなのに日本語で
③解答欄がずれた
④すべて答えよなのに一つだけ
⑤英語でaやsが抜けた
⑥当てはまらないもの⇒当てはまるものを書いた
みんな、今回のテストはほぼ全員上がったようで良かったね。そのあとご覧の通りいろんな反省点が出てきたけどさ…。
この中でどうしても理解できないものがある。
なんでこんなことが起こるのか。
自分だったら絶対にありえないミスが一つある。さて、この中のどれでしょう。
「ふ~ん…」
「数学のケアレスミスじゃない?」
「解答欄の間違いだろ!あれは許せないよね」
ハイ、じゃあ解説しよう。
まず①の符号ミス。これ、オレが例えば方程式を300問解いたら300問正解するかと言ったら…自信がないね。おそらくいくつかはミスするだろう。
次に②の指示違反。④と⑥もそうだね。自分の場合、こういうのが来たらいつも細心の注意を払うのでたぶんミスはしない自信がある。だけど絶対じゃない。なのでまあ仕方ないと言える。
次は③の解答欄のずれ。これは自分ではやったことがないので分からないけど、そういう話は聞くし、まあ分からなくもない。
ただし、⑤の英語のaやsが抜ける人。これは信じられない。300問でも500問でも1000問来てもこれだけは絶対やらない。
これは他とは明らかに質が違う。
数学の答えに「-2」とあっても違和感はないよね。
同じく「水酸化物イオン」とか「ア」とか「ウ」という答えを見ても、間違いには気づかない。
でも「He play」とか「have book」とかはさ。これは問題用紙を見なくても明らかに間違っているからね。秒で間違いに気づく。いや…、そもそも間違わない。
もしも「He play」と書いて次の問題に目を移したら、その瞬間に背筋にビビッと電流が走るからね。デジャブ感というか、なんかチャックが開いている感というか(よくチャックを開けて歩いているけれども)
つまりこれをよくやらかすヤツと言うのは、塾じゃないな。神経外科に行くべきだよ。どこかせきずいに異常があるんだと思う。そのぐらいこれには強烈な違和感があるね。こういうミスをした人に言いたい。これはそのぐらい重大犯罪であることを肝に銘じてくれ。