休みが多かったハズの当月の疲労感はきっと安い獣罠 | 愚奏譜

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ワタシ、かなでの備忘録みたいなもの。
割と内向き・オタクなハナシが多くなりそうです。

久しぶりに本のハナシ

読んだのも随分むかし。


全部、葉室麟作品
『雨と詩人と落花と』徳間時代小説文庫
「咸宜園」シリーズとでも言えば良いのか。主役は広瀬旭荘。兄の広瀬淡窓は過去作『霖雨』で主役。
帯にあるような「夫婦愛」描写が、ワタシの肌に合わなくなってきたので、夫婦に対する共感度は消極的です。いや、共感をあえて意識的に拒否してしまう部分もあります。
咸宜園はシレッと幕末明治にかけて有名人を出したりしてます。場所の天領日田の幕臣からも。


『嵯峨野花譜』文春文庫
活花のハナシ。大覚寺の少年僧・胤舜が父母と別れて花に向かう。
花花単発のエピソードが重なって、父母との大きめのエピソードも平行して、それで締めます。
人を思いやる気持ちを丁寧に描いているのは葉室作品なので当然ですが、バトルモノの風情も少し味わえます。美人姉妹の回なんかの姉の煽りとかは、案外葉室さんは得意なイメージ。
「大覚寺の少年僧」「胤舜」とか、単発で検索かけたら、絶対本作にたどり着かないよな。



『潮騒はるか』幻冬舎時代小説文庫
こちらは『風かおる』の続編。前作クライマックスの爽快感の記憶があったのですが、本作はあまり前作系のテイストでは無かったかな?
ハナシが重くてもキャラで楽しめそうなカンジだったけど、前作からのキャラがイキイキしてなかった気がする。



前にも書いた気がするけど、以前ほど葉室作品の世界に馴染めなくなってきてる。