もうこれは気絶といっても良いくらいの睡眠時間なのに足りない | 愚奏譜

愚奏譜

ワタシ、かなでの備忘録みたいなもの。
割と内向き・オタクなハナシが多くなりそうです。

漫画のハナシ

『乙女戦争外伝Ⅰ 赤い瞳のヴィクトルカ』大西巷一(双葉社)
始まってしまった外伝です。
時系列的には本編の前日譚になります。
相変わらずの有り様です。
表紙の娘が主役だけど絶望的に無惨な展開、悲惨な結末になります。愛で法悦エンドだから救いはあるけど、それにしても情け容赦なく悲惨です。
あんまり具体的に書きたくない。
恐れていた通りだから……

外伝Ⅱは後日談みたい。
地獄のような本編を生き残った連中が、またも悲惨な目に遭うのかしらね……



『イサック(9)』原作 真刈信二  漫画 DOUBLE-S(講談社)
帯にあるプリンツ奪還作戦は、ヴァレンシュタインを出し抜いて成功。
イサックは例の銃を失ったため、既存の銃を良しとせず、弓を使用するようになる。日本人なのに短弓が上手い。
逃亡中のゼッタと選帝侯とも合流。
選帝侯はゼッタの献身により、信仰ボケから醒めて、現実的な勝利のために皆とオランダを目指す。
途中出会った、一応まだ選帝侯との契約が生きているはぐれ傭兵団に会い、報酬が覚束ないから略奪に走ろうとする彼等を、ゼッタの涙ながらの訴えと選帝侯の条件提示で、再び麾下に加える。
そして迫るヴァレンシュタインの追撃。

やはり錬蔵とか二挺の銃の因縁のハナシがない方が、読んでいてワタシは好き。
ゼッタのキャラ造形なんてベタ聖女化してきてるけど、それもいい。



『エルジェーベト(3)』Cuvie(講談社)
終わっちゃいました。
終わったところは史実的には「俺たちの戦いはもうお仕舞いだ」みたいなバッドエンド。
タイトルでもある皇妃エルジェーベトがあまり中心で活躍せず、侍女バートリ・イーダが実質主役として動くのは構わないし寧ろ歓迎するけど、そうなるとエルジェーベトの戦闘力の高さが活かされず、逆に煩わしい。
なんでもない日常(なんてものは余り無いけど)で、エルジェーベトとイーダとヴィンディッシュグレーツ夫人がワチャワチャしてるのを見たかったかな。イーダがハンガリーのエージェントで無ければなぁ……

イーダがエルジェーベトの暗殺を命じられて絶望するところは可哀想だった。心情的に辛いのも勿論あるけど、何よりエルジェーベトが強すぎて物理的に無理だったから。



『乙女戦争』本編では、神聖ローマ皇帝ジギスムントが、ハンガリー王としてもフス戦争に介入したりして、『イサック』はドイツでの帝権失墜が大きくなる三十年戦争が舞台で、『エルジェーベト』は帝権全体の斜陽が加速しまくって、ドイツの主役はプロイセンに移り、ハンガリー王位も大事にして帝権を維持高揚させようとするけど駄目だった、なハナシの関連。
ワタシは「帝国」の効能を全否定はしないので、アウグスライヒがなれば、むしろ無用な争いを避ける名分になって良いと思える。小賢しい「平等」「民族自決」の暴発を防げるとも思える。

ならば『モルダウ』より『チャールダーシュ』を聞いた方がいいの?