「現代医学は、ガン細胞の定義をあきらめました」
私は耳を疑いました。K医師に取材していたときのことです。
ガン細胞に定義はないのですか⁉.
「ありません」
K医師はきっぱり。それはどういうことでしょう。
Г昔はガン細胞といえば、増殖して患者を死なせる、存在でした。だから、悪性新生物と呼んだのです。しかし、顕微鏡で細胞検診をするほど、判らなくなくなってきた。よく十人十色と言いますが、ガン細胞は百人百色、いや千人千色です。いかにも悪そうな細胞が、実はおとなしくて、おとなしそうな細胞が凶悪になる。だから、現代医学では、ガン細胞の定義はないのです」
でも、それはおかしいじゃないですか、げんにガン検診では、最終的な生検で、細胞標本を病理医が顕微鏡で観察して「これはガン」「これはちがう」と判定して、本人にガン告知をされてるじゃないですか。ガン細胞の定義がないのなら、かれら病理医は、何を根拠に決めているのですか?
朝は「ガン」で夕方に「ガンではない」
Г実にいい質問です。彼らは気分で決めているのです」
気分で⁉ (思わず叫んでしまった)
Гその証拠に病理医は朝、これはガンだと判定した同じ標本を、夕方に見せるとガンではないと言う。
私は絶句して、質問する気力も萎(な)えてしまった。
検診で見つかる「ガン」はガンじゃない
「さらに困ったことには」とK先生は言い足した。
Г外科の方から、病理に怪しいのは、みんなガンにしといて」と言ってくる。だから、病理医も心得たもので、怪しいヤツは全てガンということにする。
ガン細胞も、だれが見てもガンというまっ黒から真っ白まで”グレーゾーン”がある。病理医はグレーゾーンも全てガンということにして診断書を書き、患者に告知する。
患者本人は、通知書に青くなり、膝が震え、家族は泣き崩れる。まさか、
「気分で決めた告知書」なんて、夢にも思わない。K医師はキッパリ言った。
「だから、検診で見つかるガンはガンじゃありません」
先生のいう「ガンもどき」、つまり「良性」ですね。
Гその通りです。何もしなければ、何の悪さもしません」
欧米で「ガンではない」、日本では「ガンだ!」
あなたは、ガン検診の判定が「気分で決められている」ことに驚愕したはずです。
それもガンではない「良性」細胞を「ガンだ!」と偽って「診断書」をでっちあげている。
あなたは息が止まるほど驚いたはずだ。
(続く)