ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド | Every Little Step (新)

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りおうさんの更なる進化を求めて。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(原題:  ONCE UPON A TIME IN HOOLLYWOOD)
2019年アメリカ 日本公開2019年8月
監督クエンティン・タランティーノ
レオナルド・ディカプリオ/ブラッド・ピット/マーゴット・ロビー/ブルース・ダーン

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※一応あからさまなネタバレしてません。
 でもわかる人にはわかるかも。

【雑感その1】
…結構好きかも…。

タランティーノの映画はダラダラとした会話パートが多く
もちろんそれが彼の持ち味で
それがハマる人には絶賛される。
わしは正直あまり好きではない。
作品にもよるけど。
近年の作品でいうなら(初期の作品は未鑑賞)
ヘイトフルエイトは嫌いじゃないけど もう1回見るのはキツイ。
ジャンゴは全然ダメだった。
やっぱり一番好きなのはイングロリアス・バスターズで
何度も見てるくらいお気に入り。
そのイングロリアス・バスターズと同じくらいか、ちょっと下がるかもしれんが
それくらい今作は良かったかもしれない。

ただ、予習必須なのと、上でも書いたようにクセのある
タランティーノ作品ということで
かなり人を選ぶ映画であることは間違いない。
ブラピが出てるー、ディカプリオが出てるー!
と全く白紙の状態で見るとかなりのしっぺ返しをくらうと思う。
おもしろさの意味が全然理解できないと思う。
実在の人物と架空の人物が入り混じっているので
その辺もしっかりわかっていると良いと思われる。

わしはダラダラと続く前半~中盤までは確かにダレてた。
なんなら少し寝てたくらい。
でも最後まで見たら あぁ良かった。って思った。
色々思いを馳せると 涙まで出ちゃいそうな、そんな風になってしまっていた
鑑賞後のわし。
途中寝たことを後悔すらしているし
もう1回ちゃんと見たいとさへ思う。
鑑賞後わしのように色々思いを馳せている人もいるだろうけど
何が良いのか全然わからん。
という人もいると思う。
こんな風に感想が真っ二つな映画となっています。


【あらすじ】
落ち目の俳優・リックとその付き人兼スタントマンのクリフは親友。
自分が落ち目だと気付きキャリアが失われてゆくサマを不安視するリックとは
対照的なクリフ。
そんなリックの住む家の隣に映画監督のポランスキーとその妻シャロン・テートが
引っ越してくる。


【キャスト】
登場人物が多いので好きな人だけピックアップ。

リック・ダルトン役にレオナルド・ディカプリオ。
あの気性の切り替えの凄さ。
どこからどこまで演技なんだよ、演技の中で演技してるし
もう凄い。むしろ顔芸。
メンタル弱いキャラが自然で、凄いんだけど楽しんで演じてるんじゃないかなと
そんな風に感じました。
キャラはイライラさせるけど、楽しく演じてる彼を見ててこっちも楽しかった。
ファッキン、言わせたら彼の右に出るものはいないだろう。
わし個人の性格はリックに近いかなぁ。

クリフ・ブース役にブラッド・ピット。
リックは見てて楽しいんだけど
キャラクターとしてはこちらの方が好みかもしれない。
飄々としてて、堂々としてて好きなタイプ。
全然ぶれないし自分を持ってて貫いてる感じ。
ラストの、犬をけしかけるときの音を鳴らすところとか凄くかっこよかった!

シャロン・テート役にマーゴット・ロビー。
実在の人物であります。
わしはシャロン・テートという人は小さい頃、母親の話で聞いて知っていたので
出演映画を見て知ったということではない。
なのでどんな役者さんなのか、よく知らないんですよね。
マーゴット・ロビーが美しすぎて、こんな綺麗な人だったのかな。なんて
思って見てました。
無邪気で愛嬌たっぷりで、でもこの人が…と思うと
より悲劇性が高まるなぁと。

スティーヴ・マックィーン役にダミアン・ルイス。
ホントにちょい役程度ですが
似てるな~と思いました。
目の下のホクロまでちゃんと書いてあるのかなと思ってガン見してたけど
暗めでよくわからなかった。
スティーヴ・マックィーン役がやれるなんていいよね~!




【雑感その2】
この映画は 男同士の友情映画でありヒーロー映画でもあると思う。
そしてそのどちらでもで泣けてしまう。(それはわしだけかもしれんが)
もう会わないかと思われた2人が また明日な。 と言う。
グッと感動してしまった。
それと同時にもしかしたら 彼はもう2度と…という不安も頭にちらついた。
でもきっと彼はそれすらも気にしないだろう。
実はヒーローである彼らはそれにも気付いていないだろう。
とってもいいラストだったと思う。

お得意の血みどろバイオレンスはいつやってくるのかなと待っていましたが
ちゃんと用意されていました。
でもいつもよりかは柔らかめかなと思います。
そして相変わらず笑わせてくれる。

この映画を見る前に絶対に予習しておかねばならないこと。
それはシャロン・テートという女優さんのこと。
わしはむしろ今作がシャロン・テート事件を扱うというので
それで随分前から早く見たい!と思っていたほど。

凄く楽しみにしてたディカプリオがツイストを踊るシーンがカットされてて悲しい。
一連のシーンは自体はあるんだけどツイストしてる部分だけなかった。
でも『大脱走』にディカプリオが登場してて
あれはもちろん、はめ込みだけどそれでも役者としては
嬉しいだろうなぁと思う。
だって名作大脱走に主役で出れるなんて!
ホントに夢が詰まってるなぁ、と。
見てるこっちもワクワクした。
リックのモデルはマックィーンなんだそう。

最後に言いたいことは
つまりは一家に一台火炎放射器。
これに尽きるね。




2019-⑮