マリーゴールド・ホテルで会いましょう(原題:THE BEST EXOTIC MARIGOLD HOTEL)
2011年イギリス・アメリカ・アラブ首長国連邦 日本公開2012年2月
監督ジョン・マッデン
ジュディ・デンチ/ビル・ナイ/マギー・スミス/トム・ウィルキントン/デヴ・パテル
(C)2012 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.
早速観てきました!!
正直それほど期待してたわけではないんですが
めちゃよかった!
こういう系統の映画(どういう系統だ)で久々に当たりでした。
別になにか特別事件がおきるわけでもなく大きな笑いもない
大きな感動があるわけでもない。
なのによかったと心から思うのはなんでしょうね。
ゆるやかに時が流れ一定のリズムで物語が展開していくので
観る人を選ぶ作品かもしれません。
なのでとってもつまらない作品にも成り得ますが
わしはかなりハマりました。
こういう感じの映画、大好きです。
こういう素敵な雰囲気憧れます。
ただ一般的には普通の映画だと思われます。
夫を亡くしたイヴリン(ジュディ・デンチ)は余生を物価の安いインドの
高級リゾート・マリーゴールドホテルで過ごそうとインドへ向かう。
そして同じようにそこを目指すイヴリンと6人の老人たち。
苦労してついた先は高級リゾートではなくボロボロのホテルだった。
支配人のソニー(デヴ・パテル)に説得され
仕方なくそこに滞在することにした7人だったが…。
それぞれの登場人物に個性があり、インド滞在に目的を
持っています。
でもやっぱセレブなんですよね。
だから庶民とは違う。なので共感はしにくいかもしれません。
ただこういう老後が遅れたらいいなぁという憧れ。
インドの衛生面はどうだとかそういった感じの表現はなく
とかく人の多さは強調して描かれていたと思います。
一応高級ホテルと謳われているマリーゴールドホテル。
映画内では実はボロボロのホテルで
食事もやはりスパイシーだったりとそれなりには描かれていますが
きっともっと現実は不便なんだろうと思います。
だいたい年寄りがあんなに簡単に異文化に
溶け込めるなんてありえないんじゃね?
そういうのも含めて老後の憧れを形にした作品のように思います。
ジュディ・デンチが演じるイヴリンという役は
なんと異国の地で就職までしちゃうという。
夫に先立たれた彼女には
その上新しい出会いが待っているんだから
この老後の決断は決して悪いことではなかったんだなと。
しかしジュディ・デンチ働くなぁ。
わし去年から彼女が出演してる映画3本(これ入れて4本)みてるよ。
イヴリン同様彼女もパワフルです。
夫婦でマリーゴールドホテルに来たダグラスとジーン夫妻。
ダグラスを演じるのはビル・ナイ。
このビル・ナイがかっこよかった!
立ち居振る舞いが紳士っぽくて品があってかっこよかったっすね。
他の男性陣に比べると線が細く個性的なキャラではないのですが
光ってました。
ビル・ナイは結構色々な映画に出演されていてきっとどこかで
目にしている方も多いハズ。
例えばハリーポッターとかパイレーツオブカリビアンだとかで。
妻のジーンはペネロープ・ウィルトン。
わしは知らないんですが英国の女優さんであります。
ちょっと神経質というかイラッとさせる役どころ。
わしが好きなのはノーマンというじいさんなんですが
演じるのはロナルド・ピックアップ。
女好きなおしゃれじいさん。ロマンスを求めてインドへと。
こういうじいさんは長生きします。
グラハム役のトム・ウィルキントン。
グラハムの物語には唯一ドラマがあるというか。
同性愛者の彼がインドにやってきた理由というのはもちろん。。。
ネタばれはしませんがいいエピです。
トム・ウィルキントンも数々の映画に出演されています。
マッジ役のセリア・イムジー。
顔はどっかでみたことあるような気がするんだけど名前聞いても全然知りませんでした。
彼女はノーマンと似たような感じですが
お金もちの夫を捜すためにインドにやってきたという。
そしてミュリエル役のマギー・スミス。
もうマギー・スミスはおなじみハリーポッターのマクゴナガル先生。
股関節の手術を受けにインドにやってきました。
車椅子に乗っている設定なので他のキャラとの絡みは比較的少ないんですが
ラストには大きな懸け橋となります。
やはりマギー・スミスは目立ちますね。
出番もたいして多くはないけど、次はいつ出るだろうと心待ちにしてしまいます。
最後にマリーゴールド・ホテルの支配人ソニー役の
デヴ・パテル。
スラムドック$ミリオネアで一躍有名になったイギリスの俳優さんです。
彼はホテルの経営もうまくいかず、自身の恋愛もうまくいかないという
役どころでそんな若い彼に老人が手を差し伸べるといった感じ。
そういう未熟な青年と老人たちとのふれあいというのも
見どころの1つであると思います。
好きなシーンは序盤の、インドに向かう6人が空港のロビーに
集まってくるところ。
いつしか皆一列になって座ってるという。
↑はインドの空港に着いたシーン。
わしはやはり出発のシーンの方が好きデス。
出発の時は他人だった彼らが
インドに着いたら友達とまではいかないまでも
目的が一緒だということもあって仲良くなっているところが
好き。
あの一瞬の場面転換でそうなっている所がいいですね。
そしてみんなで乗り合いバスや
乗り合いタクシー?に乗って苦労しながらも
インドの街並みを見ながら一緒にマリーゴールドホテルに向かう
シーンまでの流れが最高。
あれだけで心をわしづかみされました。
好評だったようで続編の制作の話もでています。
メインキャストは続投に前向きだということです。
そして新たにヘレン・ミレンとコリン・ファースが加わるのでは
という噂もあります。
これ、ただでさへ豪華キャストなのに
これにヘレン・ミレンとコリン・ファース加わるとか凄すぎる。
このキャスト半端ないっす。マジで。
基本的に全編明るくコメディよりです。
結末もそんな都合のいい話はないだろう~。
と言いたくなりますが
まぁそこはご愛嬌。それこそが憧れの物語なのです。
続編があれば本当に観たいです。
好みにもよりますが個人的には非常におススメの1本です。