次は「選別の時期について考えます」と言いながら、別のことを書きたい気分になっちゃったんで1回、休話します。
必ず近いうちに戻ります。必ず・・・
何度も書いていますが、中学受験組が過半数という都内某区のわが家。
長男のクラスは、年明けの始業式から半数近くが休み、千葉入試が始まった今週はもう、10人ほどしか登校していない状況です。
サッカーばかりで受験の話題はほとんど書いていませんが、1年ほど前に投稿した通り、息子が突然「中高一貫校を受けてみたい」と言いだし、都立中だけを受験する予定です。
結論から言うと、両立はしてませんね。
完全サッカー寄り。
同じチームの1学年上で公式戦に参加しながら最難関の都立中に受かった選手もいましたが、やはりそれは特別な例と実感します。
平日は週3のクラブ練習、土日は公式戦や練習試合で埋まると考えると、塾通いして大量の宿題もこなすのは時間的にも体力的にも無理。
しかし公立中高一貫校の適性検査は特殊な問題構成で、しかも都立は読む量がハンパない上に倍率もハンパないので対策が必須。
息子は、通信教育(○会)を粛々とこなす日々でした・・・
都立中は受験日が全て同じで高倍率なので、受かったらラッキー程度の特殊な受験対策に熱量をかけることに疑問を呈する方も少なくないように感じますが、まあ(高額な塾通いをしている場合は別にして)通信教育で勉強をする分には、落ちたとしても将来のためには無駄にはならない経験なんじゃないか…と思っています。
実際に1年間○会をやってみて、読解のスピードや複数の資料を精査する力がだいぶついたんじゃないかと。頭の体操になり、スポーツとは違う集中力をつける習慣がついた、という実感もあります。
前述したとおり、公立中高一貫校の問題は特殊で、普通の小学校レベルのドリルをこなしているだけでは問題に太刀打ちできません。
○会の資料には、5つの「求められる力」が記載されています。
◆教科基礎力・・・・・教科書で習ったことを利用する力
◆情報整理・運用力・・情報や知識を組み合わせて考える力
◆論理的思考力・・・・物事を順序立てて考える力
◆課題解決力・・・・・目標達成のために企画や話し合いをする力
◆表現力・・・・・・・相手にわかりやすく伝える力
これらの力は文科省が定める学習指導要領などでも近年重視されていて、高校入試、大学入試にもこの力量を問うものが頻出しています。
例えば、今週末に行われた大学入試共通テスト、国語のとある問題。
◆わかりやすい言葉遣いについて自分の考えを書くという課題を与えられたUさんは、~(中略)を知って興味を持ち、そのことを例に【文章】にまとめている。資料I、資料Ⅱは集めた資料をUさんがまとめ直したものである。これらを読んで後の問いに答えよ。
(※3つのグラフや語句説明、調査資料などを読んで次の問いに答える)
◆Uさんは~という語に注目する理由を明確にするため、【文章】の●部分に文を書き加えることにした。最も適当なものを次から選べ。
◆Uさんは資料Ⅲを用いて【文章】の主張に根拠を加え、さらに文章の全体を整えることにした。これを読んで後の問いに答えよ。
(※さらにグラフや分析資料を読む)
日本史のある問題
◆日本史探究の授業で、田中さんは~について考察し(中略)、疑問点をメモ1にまとめた。(中略)~の推移を示すグラフも用意し、それを読みとって調べたこと、考えたことをメモ2にまとめた。
(※グラフやメモ1~2を読んでいくつか問いに答えた後↓)
◆田中さんは下線部の疑問について、~の資料を見つけてその内容をメモ3にまとめた。メモ3について述べた文について、正しいものの組み合わせを選べ。
公立中高一貫校の検査問題でも、○○さんが~して~と考えた・・・というような文章を読んだ上で、複数のグラフや資料を絡めて答えさせるものが多く見受けられます。この〇〇さん問題は近年のトレンドらしく、共通テストのほか、今年の学力テストでも似たような問題が出ています。
【中学国語・学力テスト】
◆山岡さんたちは、国語の時間に(中略)グループで話題を決めて話し合っています。次の【資料】と【話し合いの一部】を読んで、あとの問いに答えなさい。
◆佐藤さんは、国語の時間に「体験をもとに、身近なものを登場人物にした物語を書く」という学習に取り組んでいます。次は佐藤さんが構想をまとめた【ノートの一部】と【物語の下書き】です。これらを読んで、あとの問いに答えなさい。
(※いずれも複数の図表と会話文を読んで問いに答える)
・・・30年前に受けた高校入試やセンター試験、こんな感じの国語や社会だった??・・・すっかり記憶の彼方なのですが、一生懸命思い出してもフツーに現代文(いわゆる物語文や説明文)を読んで、選択肢を答えた記憶しかないんですけれども。
近年はこういった、○○さんは~みたいな文章に図表を絡める問題が一般的らしい。それは中学でも、その先の大学入試でも変わらないらしい・・・
トレンドはあくまでトレンドであって、数年たてば変わっているかもしれず、○○さん問題もテスト項目の一部でしかないのですが・・・。公立中高一貫校の入試対策で「情報を組み合わせ、論理的に解釈し、表現する」という力を磨いているのであれば、たとえ高倍率の入試結果が残念だったとしても、将来を考えれば大きな力になってくれるのではないでしょうか。
・・・と自分に言い聞かせる日々です。
だって~~
都立中って倍率4~5倍で、なのに併願もできなくて受かったらラッキーレベルなのに、通信教育とはいえ多少の費用(と親の手間…)をかけて対策してるわけですから、そう考えないとやってられないんだもん…