婚礼で振る舞われる定番の一杯。
ジンとオレンジジュースだけでまとめるシンプルレシピで色味もキュートです。


欧米の結婚式では、ギリシャ神話に由来する‘‘オレンジの花の髪飾り’’を花嫁の頭に飾る慣習があります。
そこからオレンジの花の花言葉も「純粋」「婚礼の祝宴」となりました。
こう書くと結婚式のために作られたカクテルって思っちゃいますよね。
しかししかし。誕生にはまた違うストーリーがあるのです。

生まれたのは禁酒法時代のアメリカ。
酒造を禁じた法の下でこっそり横行していた密造。
粗悪な密造酒をどうにか美味しく飲もうと考え出されたカクテルのひとつに、オレンジブロッサムがありました。
なんだかダークな生い立ちですね。

こうして生まれたオレンジブロッサムではありますが、時代と共に変化し洗練され、時間と共に清らかに美味しく成長してきたのです。
永遠の愛を誓う2人に寄り添うほどに清らかに。
なんだか素敵なことじゃないですか。


オレンジブロッサムを口にすればあなたも、純粋だったあの頃に戻れるかもしれませんよ。


《レシピ》
・ジン・・・・・・・・40ml
・オレンジジュース・・20ml


●シェーク



特別な時間を華やかに彩ってくれるのはシャンパンですね。


ソーサー(平べったいタイプ)シャンパングラスにビターズを少々染み込ませた角砂糖を入れ、シャンパンを注げば完成です。

ビターズとは、ほんの少し加えるだけで風味が増すお酒です。このカクテルに使用するのは薬草の香りが強いものです。

シャンパンとは、フランス・シャンパーニュ地方にて特定のブドウを原料に、厳しく定められた基準のもとに醸造されるスパークリングワインのこと。
それ以外のスパークリングワインはシャンパンと名乗ってはいけません。

このカクテルを有名にしたのは映画カサブランカでしょうか。
ハンフリーボガートとイングリッドバーグマンが乾杯するシーン。「君の瞳に乾杯」のアレです。
未見の方はぜひ観てみてください。

‘‘As time goes by(時の過ぎゆくままに) ’’
その主題歌のままに
ゆっくりと愉しんでください。
映画のワンシーンを思い浮かべながら。


《レシピ》
・シャンパン・・・・・・・1グラス
・角砂糖・・・・・・・・・1個
・アンゴスチュラビターズ・1dash


●ビルド


ハバナ旧市街の‘‘エル・フロリディータ’’は、ヘミングウェイが通ったレストラン・バー。ここで彼はオリジナルレシピのフローズンダイキリを1日に12杯飲んでいたそうです。
彼のレシピで作ると、12杯でラムがボトル2本消費されます。。なんて酒豪だ。。

オクターブではさすがにアレンジしていまして、容量半分のレシピを採用しています。
それでも摂取するアルコール量は多くなるので注意が必要です。
そして怖いのが、そのアルコールをほとんど感じることなく飲めてしまうというところなのです。
私は2杯で記憶を無くす自信がありますです。

現在ではそのオリジナルレシピのカクテルを‘‘パパ・ヘミングウェイ’’とし、スタンダードなフローズンダイキリとは違うものとしています。

蒸し暑い夜に、飲み足りない夜に、ヘミングウェイに寄せたい夜に、どうぞ。


《レシピ》
・ラム・・・・・・・・・・・60ml
・ライムジュース・・・・・・30ml 
・グレープフルーツジュース・50ml
・マラスキーノ・・・・・・・3dashes
・クラッシュアイス・・・・・1カップ

●ブレンド