我々還暦を迎えた世代、所謂アラ還が抱く北海道へのイメージのひとつに、富良野の丘陵地帯、それも写真家 前田真三さんの残した数々の風景を思い描く人がいると思う
前田真三さんの代表作は美瑛町の風景なのだが、私の中では富良野のイメージが強い
2枚の写真は、富良野スキー場でお土産に買った前田真三さんの「幻想の丘」と「白い丘」の写真集の葉書セット
富良野プリンスホテルのお土産品なのだが、こうして今も誰に送るでもなく、大切に保管して、時々眺めている
学生の頃、富良野へはかなり車を走らせた
その当時の富良野は、観光資源として「北の国から」と「ラベンダー」くらいしか思い浮かばなかったけれど、ただ車を走らせてあちこち漂っては、その景色の中にいる彼女の姿が眺めるのがとても好きだった
冬になれば、一面に雪を纏った丘陵地帯の風景の中で、鼻腔から肺が一瞬凍り付くほど深く息を吸い込んでは、笑い合っていた
今でも思い浮かべると瞼に浮かぶ景色がある
少し陽が傾いた冬の夕暮れ時間、ぐっと冷え込み始める富良野の小高い丘の小路で、ちょっと肩をすくめて寒そうに私がシャッターを切ろうとするカメラを静かに見つめる彼女
今はどうしているのだろう
彼女も人生のどこかで、私との間に流れた柔らかな時間を思い返していてくれたら.....

