筑豊風土記 | 筑豊風土坊のブログ

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筑豊風土記 の名称は明治前期の石炭採掘より 筑前の遠賀・鞍手・嘉麻・穂波の4郡と 豊前の田川郡の5郡の石炭組合の設立によって 筑前・豊前の頭字を取り 筑豊 の名称が使われました。 この 筑豊の歴史・生活を知って頂ければの 筑豊風土記 です。

 

            筑豊 の 今昔  飯塚市川島地区 その1 (殿町・上町)



   今回は、飯塚市川島地区 に ついいて記載します。 川島地区の歴史は古く 川島殿ケ浦遺跡 は 現在の遠賀川川底の遺跡で水面から約6m-7mの地点から 縄文式の土器や石器(約4000年前) が発見されます。 また 川島古墳 を始め多くの古墳も出土します。 川島地区の遠賀川は 江戸時代-明治時代までは 今の遠賀川の流れと異なる川で (大正に入り遠賀川河川改修工事) 川島の地名でもわかるように 遠賀川との関係も深く 水運で栄え船頭さん と 蝋(ろう) の生産の 拠点として栄えた地区でした。


  川島地区へは、飯塚市役所より北へ約800mで国道200号立体交差下を潜って間もなく右手に川島八幡宮があります。 川島八幡宮 は、川島地区の氏神様で 正平年間(1346-1369年に) 鯰田太郎道経 が 宇佐領地でもあったため 宇佐八幡の従宮として建造され 応神天皇・神功皇后が祭神 となっています。 特に神社内には、 遠賀川河川改修のための 祠・ 小堂・ 石塔などが移され祀 られています


  更に北へ約150mで 道路左右に盛土の堤防があります。 この左手に少し入ったところに 川島の水防遺構(旧川島水門) があります。 幅は約 3.5m  高さ約 2.5m の水害時は 石造りのせき止めの刻みが入り 水害防止に使用されたことがわかります。 その南方へ約25m 鶴田橋の右岸に大きな木の根っこ横に 興玉神の碑と猿田彦大神碑 の 2碑があります。 興玉神の碑は 嘉永2年(1849年)の銘 猿田彦大神碑は 宝暦14年(1764年)の 古い石碑 が今も昔の位置に残っています。 


  上町の通りを 約100m右手に ちっちゃな 阿弥陀堂 がありお堂の中には阿弥陀様が安置されています。 次回も出てきますが 川島地区の各所には 祠・ お堂・ 神社・ お寺 が多く遠賀川の 水運業の拠点として信仰が深く 文字を刻んだ石碑の奉納 も多く残されています。


   現在は、国土交通省遠賀川工事事務所飯塚出張所  殿浦遠賀川堤防右岸にあり 飯塚・嘉麻地区の河川管理をされています。 新川 (旧遠賀川の一部)や 殿浦汚水中継ポンプ場を含め 今も遠賀川の管理の重要な施設として活躍しています。 近年は、 五平太舟の建造や倉庫としても使われ 五平太舟の運行は このあたりまで上ってきます。  魚・ 鳥・ などの自然・生物の生活の場 として また サイクリングロードなど 自然を楽しめる場所 ともなっています。 


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        川島地区の2.5万地図(縮尺任意)             川島地区航空写真

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  新川鶴田橋と旧水防遺構付近南側より             旧水防遺構北側より

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        水防遺構付近の全景                   水防遺構近景


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          旧堤防の祠                      輿玉神と猿田彦大神碑


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             興玉神碑                     猿田彦大神碑


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       水防遺構より上町を見る                  川島八幡宮参道口                

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          川島八幡宮参道より                  八幡宮拝殿の天井

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         上町通りの阿弥陀堂                    阿弥陀堂の内部

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         新川と殿ケ浦配水場                殿ケ浦排水樋門付近の野鳥


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       遠賀川川島殿ケ浦遺跡付近            川島殿ケ浦出土の縄文土器


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 国土交通省遠賀川工事事務所飯塚出長所       遠賀川工事事務所のタイル絵




も地図位置情報   水防遺構     北緯  33度39分20秒   東経  130度41分19標
             川島八幡宮    北緯  33度39分17秒   東経  130度41分23秒

         遠賀川飯塚出張所    北緯  33度39分18秒   東経  130度41分13秒

            川島阿弥陀堂    北緯  33度39分21秒   東経  130度41分19秒

   



 
       次回は、  筑豊 の 今昔  飯塚市川島地区 その2 (下町) へ