

長いようであっという間だったスリランカ支援の旅もそろそそ終わりに近づいた。タンガッラを後にした私たちは近くのホテルで泊まり、翌日には再びワッドゥワにいって、15家族に物資の援助とお見舞い金を渡した。これでプロジェクトは無事終了である。
スリランカの印象を一言で述べよ、と言われたら、「北海道の大きさのある沖縄」と答えたい。人々の暮らしぶりや気候がそう思わせる。すぐ北に南アジアの超大国インドがあり、その支配やポルトガル、イギリスの植民地だった歴史も何かよく似ている。自然は美しく、「地の恵み」「海の恵み」の恩恵の中で人々は「豊かに」暮らしている。一方、工業製品はやたらに高く、そのほとんどを輸入に頼っている。賃金は日本の20分の一程度だという「貧しさ」もそこにはある。タミール人ゲリラとの内戦も「停戦」しているだけで、根本的に解決してはいない。津波をきっかけに緊張が強まっている面もある。
スリランカにいる間、仏教徒の断食闘争に遭遇したが、彼らの主張は政府がタミル・ゲリラに対して津波支援を名目にした「癒着と援助」の中止を求めるものだった。著名な仏教寺院で、かつてタミル・ゲリラによる「自爆テロ」が起こったことがその背景にある。もっといえば、政府が津波復興をちゃんと行っていないことへの不満が、この国の多数派宗教である仏教徒をこのような行動にかりたてているようだ。
そんなことにもめぐりあいながら、すてきな人たちに出会い、豊かな自然に出会い、自分の中でどこか感覚が変わったように思えたスリランカプロジェクトであった。