「むすんでひらいて」の歌詞なのに…
●コボちゃんは、幼稚園で、「すずめの学校」の歌を独唱
しました。自信満々で歌って、みんなから盛大な拍手を
もらいました。
(自信満々の歌いっぷり!)
●オルガンで伴奏していた先生は、みんなの手前のせい
か、コボちゃんの歌を一応褒めます。しかし、その表情は
あまり冴えません。
●さあ、一体どうしたのでしょうか。この話は第83話に
ありますので、それを見てみましょう。
<第83話の内容> *コボちゃんは、先生の伴奏で「スズメの学校」 を、最後まで自信満々に歌いました。 先生:はい たいへん よく うたえました *みんなは歌い終わったコボちゃんに盛大な 拍手を送りました。 先生:「むすんで ひらいて」のばんそうな のに…」 *先生うつむいて、冴えない顔をしていました。 |
●コボちゃんは、勘違いして伴奏とは別の「すずめの学校」
を歌っていましあた。しかし、そのあまりにも堂々とした間違え
ぶりに、先生は何も言えずに最後まで伴奏してしまいました。
(ハイ、みな声をそろえて!)
●この内容は、コボちゃんが得意満面なのに対して、先生
の情けない表情が対照的で、その対比がとても面白い構成
になっています。
●ところで、現代っ子は「すずめの学校」を聞いたことはある
が、あまり知らないようなので、ここで、その歌詞を紹介して
おきます。
チイチイパッパ チイパッパ
雀の学校の先生は
むちを振り振り チイパッパ
生徒の雀は輪になって
お口をそろえて チイパッパ
まだまだいけない チイパッパ
も一度一緒に チイパッパ
チイチイパッパ チイパッパ
●ちなみに、童謡「すずめの学校」という歌は、清水かつら
(生没年:明治31年~昭和26年)が戦前に作詞した曲で、
当時の子どもは誰もがよく歌っていたそうです。
この歌を深読みすると、すずめの先生がムチを振って命令
し、生徒のすずめは一方的に自己思想を禁じられて、国策
に向かって突き進むことを歌っているといわれています。
また、すずめのたった1つの鳴き声である「チイパッパ」を
比喩的表現として、全ての日本国民が1つの言葉を胸に、
日本国を守ろうとすることも同時に歌っているようです。
M.K 記 (2018.01.10)
次回に続きます。