擂り鉢状になった白い器はスタイリッシュで洗練された印象だが、スープの量が少なく見える弊害がある。表面に結構びっしりと油膜が覆っている。ラードでしょう。少なめで濃厚そうなスープは創作博多風ラーメンのようにも見えるが、トッピングはチャーシュー、葱、キクラゲ、焼き海苔、ゆで卵(半個分)であり、尚且つラー麦らしい白っぽい中太麺に関しては久留米ラーメンの理想形だった。スープを吸い、適度に柔らかくて良かった。
臭みは打ち消され、258円くらいの高級カップ麺みたいな化学調味料っぽい感じのする豚骨スープを啜ると、舌がぴりっと痺れた。量は矢張り少な目で、替え玉を注文させようと誘導しているのかと疑ってしまう。勿論その手には乗るものか。
未来の国際観光都市久留米(期待を込めて)を先取りしたのだろう。英語表記のメニュー表に先見の明がある。時代の潮流を読んでおり心憎い。近い将来きっと大挙して押し寄せる筈の外国人観光客にとって至極の観光スポットになり、がっぽがっぽ儲けるに違いない。ラメンは久留米の宝なのだ。
こちらの売りはどうやら600円の「藤吉郎ラーメン」らしい。手羽先が入っているようだ。合うのか合わないのか、それは僕には分からない。知らない。だって食べてないから。普通のラーメンと20円しか違わないが、なるべく安いものしか注文しない、という己の哲学に従い敢えて注文しなかった。あくまでポリシーの問題であって、決して経済的に困窮しているわけではない。僕だって20円くらい所持している。
僕が訪れたラーメン店は久留米の定番カラオケスポット「マジックワールド」の一階にある。久留米ラーメンランキング堂々第5位の人気店だった筈だが、いつの間にか屋号
が変わっていた。以前はしゃぶしゃぶ肉を推していたが、今回は鶏肉にシフトチェンジしたらしい。無常である。内装、外観は居抜き、というのかそのままだったが。
ところで何故、店名を豊臣秀吉の足軽時代の名前にしたのだろう。久留米市と関連が薄いような気がする。手羽先の名産地、名古屋が生んだスターだからリスペクトの気持ちを籠めているのだろうか。それなら吉法師ラーメンでも良かったのではないか。そっか、最後は裏切られて縁起が悪い。ああ、竹千代ラーメンは駄目だ。尾張じゃなくて三河だ。ふむ、羽柴、豊臣と飛躍を遂げていずれ全国制覇、朝鮮出兵も成功させて、世界征服して欲しいラーメン店であった。
ラーメン 藤吉郎 久留米東町店
(ラーメン
/ 西鉄久留米駅
、花畑駅
、櫛原駅
)
昼総合点★★★★☆ 4.0
