加齢と共に高音域を失ってしまった方がもう一度、高音域を取り戻す方法 | 音域を伸ばしたいヴォーカリスト必見!1年以内にあなたの音域を倍以上にするボイストレーニングを伝授します!

音域を伸ばしたいヴォーカリスト必見!1年以内にあなたの音域を倍以上にするボイストレーニングを伝授します!

.ヘヴィメタルのハイトーンボイスに特化したボイストレーニングを受けてきた著者が高音域発声に特化したボイストレーニングをお教えします。

こんばんは‼︎

 

ヴォーカリスト兼ボイストレーナーのKです。

 

 

今回は前回投稿した記事の続きのような内容で

す。

 

未読の方はまずこちらからお読みいただけると

今回のお話も理解しやすいと思います。

 

 

さて、ついつい誤解しがちなのですが筋力の衰

えや体力の衰えは高音域発声を失う原因とはな

りません。

 

地声と裏声の融合バランスが崩れてしまってい

るのが最も大きな原因。

 

人にもよりますが声帯や喉に致命的なダメージ

(病気や怪我など)がない人はほぼほぼこちら

に当てはまります。

 

10代から30代まではその天才的な発声感覚で

絶妙なところで地声と裏声を融合できていたバ

ランス感覚をふとしたきっかけで崩してしまっ

た結果、声区融合が上手くできなくなった。

 

それは爆音のバンドの演奏下で歌ってきたこと

によるかもしれません。

 

あるいは長期のレコーディング活動によるもの

かもしれません。

 

多くの場合、地声が徐々に重くなってきます。

 

で、地声音域のみ(無理なく出せる地声の限界

はmid2Fが上限です)に頼らざるを得なくなっ

ている。

 

多少、これよりは上まで出せますね。

とはいえ、mid2GかhiAくらいまでが限界でし

ょう。

 

状態としてはこんな感じです。

 

さて今回の本題はここからです。

 

筋力や体力の衰えが原因ではないのですから年

齢を重ねても若い頃に出せていた高音域発声を

取り戻すことは十分に可能です。

 

年齢を理由に高音域発声を諦めていた方には朗

報ではないでしょうか?

 

この記事ではその方法論について解説していき

ます。

 

ご興味ある方はお読みください。

 

では早速本題です‼︎

 

結論から先に申しますね。

 

崩れた地声と裏声の融合

バランスをもう一度再調

整すれば良い‼︎

 

これです。

 

ピアノの調律に似てますね。

 

では具体的にどうやっていけば良いのでしょう

 

先述した発声状態は地声と裏声が歪に融合して

しまっている状態なのでこれを一回分解してや

る必要があります。

 

つまり地声と裏声を完全に切り離しちゃいます

 

ここからはアンザッツも使って解説します。

 

このアンザッツはとても高名な発声教師である

フレデリック・フースラー先生が発見したもの

 

原書はこちらです。

 

 

 

 

 

地声と裏声を完全に切り離すとお伝えしました

が具体的にはどうするのでしょう?

 

 

 

 

アンザッツ2(胸腔)を強調する純粋な地声をま

ず見つけます。

 

音域はmid1Cからmid2Fまで。

 

これは非常に偏った声ですので融合した歌声で

歌うことに慣れた人からすれば相当に重たい声

に感じるはず。

 

けどそれで良いのです。

 

まずこの声を見つけます。

 

これはそんな難しくないんじゃないかな。

 

 

で、次です。

 

アンザッツ3,5,4(鼻腔、眉間、頭頂)に響かせ

る純粋な裏声を見つけましょう。

 

音階は特に上限も下限もありません。

 

ですが最低限、mid2CからhiCまでは欲しいと

ころです。

 

で、この裏声を見つけるのが難しいって人が結

構いらっしゃるんではないかなと。

 

若い頃はhiCまでも楽々出せていたような方で

あっても地声で歌いきっていた感覚の人が多い

のです。

 

なのでいざhiCを裏声を出してみよう‼︎

 

ってやってみると裏声の出し方がわからない

・・・・

 

 

どうです?

 

意外と多いはず。

 

裏声は地声と比べて非常に喉にかかる負荷は

軽く芯のないふわふわした音質なのでとても

歌に使えるような声とは思えないかもしれま

せん。

 

けどこの裏声は高音域発声においては非常に

重要。

 

hiCの高音域を取り戻したいって方について

はここは必修項目です。

 

高音域発声がうまく出来なくなった根本の原

因は裏声がその力を失ってしまっているので

す。

 

その結果、融合のバランスも崩れてしまって

るわけです。

 

最初はすぐには見つからないかもしれません

 

根気強く取り組みましょう。

必ず見つかります。

 

最終手段としては僕のレッスンを受ける方法も

あります。

 

 

で、この地声と裏声を見つかれればあとはそれ

ぞれにもう一度個別に鍛え直します。

 

とは言え、基本的には裏声の修練に多くの時間

を費やすことになるでしょうね。

 

低音域の裏声の修練はそこそこ時間がかかりま

す。

 

mid2Cが裏声で出せる頃には高音域はhiFやhi

Gに届くくらいまで出せるようになってるでし

ょう。

 

 

ここまでできれば基礎工事のやり直しはほぼ

完了。

 

人によってはここまでの練習のみで十分に高音

域が取り戻せるはず。

 

なんせ、元々は融合の感覚を知ってる人なんで

すから土台部分になる地声と裏声が本来の力を

取り戻せば自ずと復活します。

 

ですが、皆揃って同じようにはいかないでしょ

うからその先の融合についても解説していきま

すね。

 

個別に十分に鍛えたと言っても地声と裏声には

明らかな声質のギャップが存在します。

 

ここで起こりがちなのは喚声点付近(mid2F)

での声のひっくり返りです。

 

先述した通り個別強化した地声も裏声もそれぞ

れはとっても偏った発声です。

 

なので当然ですがそのままでは融合どころかス

ムーズな切り替え(昨今のミックスボイスメソ

ッドはこれです)もうまくいかないでしょう。

 

 

ここでキーになってくるのがアンザッツ1です。

 

上下の前歯に声を当てに行って口腔内で共鳴を

作り出す感覚を元々歌えていた人は誰に教わる

わけでもなく感覚で十分理解してます。

 

この声はマイクへの音乗りが段違いに良い。

 

ダイナミックマイクとコンデンサマイクで歌う

くらいに音の返りが違います。

 

基本練習で十分に鍛え直した純粋な地声と裏声

はアンザッ1で融合させに行くことで自然な声

として融合します。

 

それは地声とも裏声とも違うその二つを内包し

た第三の声のようなもの。

 

ラウドにも鳴らせるしクリーンにも鳴らせます

 

こんな手順で地声と裏声の融合バランスを再調

整してやることで若かりし頃には出せていた高

音域を復活させることができるでしょう。

 

 

 

・・・・・

 

 

ここまで読まれて何となく気付かれた方もいる

かも(笑)

 

 

この一連の手順は僕が考案したものではありま

せん。

 

数百年前に実践されていたベルカント唱法のメ

ソッドに倣っています。

 

男性ソプラノ(カストラート)を育てていた手

法ですね。

 

リード先生のこの著書はとてもわかりやすいで

す。

 

 

このメソッドの要点を押さえつつも簡素化した

のが今回ご紹介した手順です。

 

 

最後にネタばらししちゃいましたけどエビデン

スとしても十分ではないかなと。

 

 

では今回は以上です。

 

 

お読みいただきありがとうございました。